研究課題/領域番号 |
19K18944
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
廣瀬 勝俊 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (00824898)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 象牙質 / Fam20C / リン酸化 / Dmp1 / DSPP / DPP / 酸性リン蛋白質 / 骨 / リン酸化酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
生体硬組織である象牙質の内、約30%は有機質であり、高度にリン酸化された蛋白質が多く含まれている。このリン酸化の一機能として、リン酸化蛋白質は石灰化部位にのみ分布することから、石灰化に関与するのではないかと考えられている。本研究では、象牙質特異的にFam20C(ゴルジ体キナーゼ)を過剰発現したマウスを用いて、象牙質基質におけるリン酸化の意義を明らかとする。
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研究成果の概要 |
歯や骨の生体硬組織の石灰化には、硬組織特異的かつ豊富に存在する酸性リン蛋白質の役割が着目されてきた。酸性リン蛋白質は、翻訳後修飾過程で高度にリン酸化されて、生体内で負に荷電してCa2+結合能を獲得し、ハイドロキシアパタイト形成の核となって石灰化に寄与すると考えられている。近年、Fam20Cが酸性リン蛋白質のリン酸化を担っていることが報告され、全身の中でも特に硬組織に高発現することから、そのリン酸化は硬組織形成に重要であることが示唆される。本研究では、象牙芽細胞特異的Fam20C過剰発現マウスの解析を行い、Fam20Cによるリン酸化は象牙質形成および象牙芽細胞分化を調整することを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、生体硬組織に特異的かつ豊富に存在する酸性リン蛋白質のリン酸化は、象牙質の石灰化の促進に働くことが明らかとなった。「リン酸化」は、暫間的間接覆髄法 (IPC法)での感染歯質の再石灰化、直接歯髄覆髄法での新規硬組織誘導、象牙質知覚過敏症や初期う蝕の再石灰化療法など歯科治療の新規治療ターゲットとなる可能性が示唆された。
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