研究課題/領域番号 |
19K18960
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
元尾 伊織 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (70839076)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 5-FU口内炎 / 口腔内細菌叢 / 口腔内細菌 / 5FU口内炎 / 口内細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
5-FU口内炎には口腔内細菌が関与しているが、それらの細菌は同定されておらず、その機序も解明されていない。本研究では、5-FU口内炎を発症した患者の口腔内細菌叢に着目し、口内炎の重症群と軽症群において5-FU投与前の口腔内細菌叢を比較することで、口内炎を増悪または予防する細菌を同定する。そして、同定された細菌を単離培養し、基礎実験を行うことで、それぞれの細菌が口内炎を増悪または予防する機序を解明する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、フッ化ピリミジン系薬剤による口内炎を発症した患者の口腔内細菌叢に着目し、口内炎発症群と非発症群においてフッ化ピリミジン系薬剤投与前の 口腔内細菌叢を比較することで、口内炎を増悪または予防する細菌を同定することを目的としました。口内炎発症群11 例と口内炎非発症群29例に対して口腔内細菌叢の解析を行いました。両群の多様性に差は認めませんでしたが、genusレベルにおいて、ClostridialesFamily XIII、Peptostreptococcus、Atopobium、Treponemaで 口内炎非発症群で有意に多く認め、口内炎発症を予防する菌の可能性が考えられました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、5-FU口内炎を増悪または予防する細菌が同定される。5-FUは組織障害を起こすことで、口腔内細菌が直接上皮に接着・浸潤できる場を提供している。そのため、口内炎の重症度は口腔内細菌に依存していると予想された。そこで、5-FU口内炎の発症群と非発症群の口腔内細菌叢を比較した結果、口内炎の非発症群で有意に多く存在する菌が同定され、それらの菌は口内炎を予防する作用を持っている可能性がある。今後、その細菌を単離培養して基礎実験を行うことで、その性質や機能が明らかになれば、この結果は、5-FU口内炎を予防する細菌をターゲットにした口内炎に対するprobioticsの開発への展開が期待される。
|