研究課題/領域番号 |
19K18965
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
牛尾 綾 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 講師 (40823836)
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研究期間 (年度) |
2021-11-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 自己免疫疾患 / シェーグレン症候群 / 唾液腺 / 性差 / 免疫細胞 / 自己免疫疾患モデルマウス / ケモカイン / 自然免疫細胞 / マクロファージ / 性ホルモン / 唾液腺マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
免疫システム異常は自己免疫疾患を含む様々な免疫難病の誘引となる。自然免疫は、従来、獲得免疫系始動のための一時的機構とされていた。近年、この自然免疫機構の異常や、獲得免疫機構との相互作用の異常が自己免疫疾患の病態に関わるとされている。本研究ではシェーグレン症候群(SS)のモデルマウス標的臓器に存在するマクロファージに着目し、疾患の発症・進行における機能的役割を検討する。また、SSを含む多くの自己免疫疾患は女性優位に発症することから、マクロファージ制御因子としての性ホルモンの役割について解明することで幅広い自己免疫疾患への応用と女性のライフステージに合わせた新たな治療戦略の介入が期待できる。
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研究成果の概要 |
自己免疫疾患の1つであるシェーグレン症候群の標的臓器である唾液腺に存在する免疫細胞について、モデルマウスを使用して解析した。雄マウスと雌マウスで各種免疫細胞を比較したところ、T細胞、B細胞、マクロファージなどの割合が定常状態でも雄マウスと比較して雌マウスで増加していることがわかり、これらの標的臓器に存在する免疫細胞の差異が胸腺摘出を起点として雌有意なシェーグレン症候群の病態形成に関与しているのではないかということが示唆された。また、唾液腺に存在する自然免疫細胞の中でもマクロファージと樹状細胞では異なる動態を示しており、これらの細胞に性ホルモンが与える影響について解析中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シェーグレン症候群は閉経期以降の女性に多く発症することが知られており、性ホルモンと疾患の発症に関連があると考えられているがその詳細については不明な点が多い。シェーグレン症候群の病態には、T細胞を主体として様々な免疫細胞が関与しているとの報告があるが、これら免疫細胞と疾患にみられる性差との関連についてもよくわかっていない。本研究はシェーグレン症候群モデルマウスを使用した研究で、標的臓器である唾液腺には定常状態でも多くの免疫細胞が存在しており特に雌で有意に多いことがわかり、これらの細胞の詳細・動態について解析することで自己免疫疾患にみられる性差の解明につながることが期待できると考える。
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