研究課題/領域番号 |
19K18984
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
向阪 幸彦 東北大学, 大学病院, 医員 (10760457)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯学 / 再生医療 / シグナル伝達 / エクソソーム / メカニカルストレス / 細胞・組織 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト歯根膜細胞に対し生体内で生じるメカニカルストレスを模倣した周期的伸展刺激や低酸素環境ストレスを与えた上でその培養上清中からエクソソームを精製する。精製したエクソソームのセメント芽細胞の増殖・分化誘導作用の検討し、分化誘導につながるエクソソームのmiRNAや作用するシグナル経路を同定する。さらに精製したエクソソームをラットの歯周炎実験モデルに投与し、歯周組織の形成誘導能を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では機械的刺激によって歯根膜細胞が細胞外小胞エクソソームの分泌を誘導する知見を基に、機械的刺激誘導性エクソソームとセメント芽細胞への運命決定因子であるWntシグナルを併用することで、セメント芽細胞の分化誘導およびその分子メカニズムを解明することを目的として行われた。 本研究から生理的咬合を模倣した周期的伸展刺激によって、前骨芽細胞では経時的なエクソソーム分泌誘導が生じ、セメント芽細胞では機械的刺激受容性イオンチャネルPiezo1を介した分化誘導が生じることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周組織の再生において歯根と歯周組織間の強固な付着、すなわち結合組織性付着を得るためにはセメント質の再生が不可欠である。歯周組織は咀嚼による機械的刺激を日常的に受けている組織でありながら、セメント芽細胞の分化誘導における機械的刺激の影響に関しては不明な点が未だ多く存在する。 本研究の結果から咬合を模倣した周期的伸展刺激は前骨芽細胞のエクソソーム分泌を誘導し、セメント芽細胞の分化を誘導することが示唆された。 本研究により咀嚼運動がセメント質の再生と恒常性の維持に寄与する可能性が示された。
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