研究課題/領域番号 |
19K19003
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
勝俣 愛一郎 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (60779891)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 白金ナノコロイド / 1ステップアドヒーシブ / 脱灰象牙質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の特徴は歯質接着分野へナノテクノロジーの応用として白金ナノコロイドを使用し、歯質接着性の改善と、最新の歯科材料への臨床運用を目標とすることである。現在、歯科の疾患構造も変化し、根面う蝕などによる脱灰象牙質を残置せざるを得ない状況が増加している。しかし、脱灰象牙質への効果的な接着方法については未だ明らかではない。抗菌タンパクの誘導能を認める白金ナノコロイドを用いて脱灰象牙質への接着能を検討し、さらに現代の臨床で使用頻度が高い1ステップアドヒーシブを用いることは社会への普及効果も高く今後の歯科医学へナノテクロジー分野の導入と歯科治療の発展並びに国民の健康増進の獲得につながると考える。
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研究成果の概要 |
白金ナノコロイド処理による1ステップアドヒーシブと脱灰象牙質の歯質接着性の改善を目的とし、脱灰象牙質への1ステップアドヒーシブと白金ナノコロイドの至適処理方法の検討と、歯質長期接着耐久性の獲得に対する白金ナノコロイドの評価を行った。 その結果、短期条件において健全象牙質も脱灰象牙質も1%に希釈した白金ナノコロイとリン酸を混和しリン酸濃度を35%にしたものを1秒間塗布し、水洗した条件が高い接着強さを示した。長期データでも白金ナノコロイドを使用すると高い接着強さを示した。また、形態学的評価として電子顕微鏡による観察を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在高齢化が年々進み、歯科の疾患構造も変化し在宅での治療頻度が増し、根面う蝕などによる脱灰象牙質を残置せざるを得ない状況が増加している。しかし、脱灰象牙質への効果的な接着方法については未だ明らかになっていない。本研究では抗菌タンパクの誘導能を認める白金ナノコロイドを用いて歯質接着性の改善と最新の歯科材料への臨床応用を目的とした。その結果、白金ナノコロイドを現代の臨床で使用頻度の高い1ステップアドヒーシブの前処理剤として用いると健全・脱灰象牙質のいずれにも良好な接着強さを示すことが判明した。このことは歯質接着分野に、ナノテクノロジーの応用として白金ナノコロイドが大きく貢献する可能性を示している。
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