研究課題/領域番号 |
19K19012
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
|
研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
岩村 侑樹 愛知学院大学, 歯学部, 歯学部研究員 (90783035)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 口臭 / シアリダーゼ / ムチン / 唾液ムチン |
研究開始時の研究の概要 |
理的口臭を発生させる基質として唾液中に含まれるムチンが注目されている。口臭発生経路の中で、糖鎖分解は、ムチンなどの糖タンパク質を細菌が代謝し揮発性硫黄化合物(VSC)産生に至る重要なステップの一つであるが、未だ不明な点も多く、より詳細な検討が求められている。 ムチンの糖鎖の非還元末端にはシアル酸が結合しており、シアリダーゼによりシアル酸が加水分解される事で、糖鎖分解の初期反応が起こる。そこで本研究では、in vitroの実験系と臨床サンプルの分析の2つの研究から、シアリダーゼによるムチン分解の促進と、VSC産生の関係について検討を行うこととした。
|
研究成果の概要 |
P. gingivalisによるムチン分解系にシアリダーゼ、シアリダーゼインヒビター、βガラクトシダーゼ等の試薬を加えて、4時間、37℃インキュベートした。その後、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドの3種類のガス濃度測定と、CBB染色、PAS染色によるムチンの分解程度の確認を行った。 硫化水素、メチルメルカプタン濃度がシアリダーゼ+βガラクトシダーゼ追加群と他の群との間に有意な違いが認められた。CBB染色では試薬添加によるムチン分解程度の変化が認められなかった。PAS染色では4時間インキュベート時にシアリダーゼの添加によりムチン分解が進んだ。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、治療困難な生理的口臭を発生させる基質として唾液中のムチンは注目されているが、発生経路は複雑で未だ不明な点も多く、より詳細な検討が求められている。本研究で得られた成果は、まだ十分検討されていないため、継続的な研究が必要であるが、唾液中に含まれるシアリダーゼが、ムチン代謝を促進し、口臭産生に関与する可能性が示唆された事は、口臭の発生メカニズムの理解を促し、将来の、口臭抑制に有効な手段の開発につながるのではないかと考えている。
|