研究課題/領域番号 |
19K19014
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
白土 翠 東北大学, 歯学研究科, 助教 (60708501)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 過酸化水素光分解殺菌法 / バイオフィルム / 低侵襲齲蝕治療 / ヒドロキシルラジカル |
研究開始時の研究の概要 |
歯を喪失する二大疾患はう蝕と歯周病であり、多くの人が生涯でう蝕治療を経験することになる。う蝕治療の主体は感染の除去であるが、歯質を削って感染を除去するこれまでの方法には過剰削除による歯髄刺激のリスクが伴っていた。 代表者は、最小限の歯質除去と過酸化水素光分解殺菌法(過酸化水素への光照射により生成する活性酸素を殺菌に応用する技術)とを組み合わせて感染を除去することにより、これまでにない低侵襲なう蝕治療法を確立できると考えた。 本研究では、これまで歯周病治療に本殺菌法を応用してきた経緯や結果を踏まえ、う蝕治療への本殺菌法の有用性を検証し、臨床応用に向けた基盤技術の確立を目的とする。
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研究成果の概要 |
過酸化水素光分解殺菌法とは、過酸化水素に波長≦400 nmの光を照射することで生成される活性酸素を利用した新しい殺菌技術である。本研究では、その技術を齲蝕治療の分野に応用することを目的とし、齲蝕関連細菌のバイオフィルム(細菌の集合体・口腔内では歯垢として存在)に対する殺菌効果および、齲蝕進行抑制効果を検証した。一連の研究で、本殺菌法は口腔内で齲蝕を引き起こす歯垢に対する高い殺菌効果を発揮し、その殺菌効果に伴って齲蝕の進行を抑制できる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年若年者の齲蝕有病率は大きく減少しているが、一生を通してみると大多数の国民が齲蝕を経験することが歯科疾患実態調査等で報告されている。齲蝕は痛みを伴い、進行すれば歯の喪失の原因ともなるためQOLに大きく関わる疾患である。本殺菌法は低侵襲で高効率な齲蝕治療法として確立できる可能性があり、この研究成果は広く国民のQOL維持・向上に貢献すると考えられ、学術的・社会的意義のある研究である。
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