研究課題/領域番号 |
19K19081
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
杉浦 悠紀 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (70755040)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 骨補填材 / 銀 / 抗菌性 / バイセラミックス / 抗菌材 / バイオマテリアル / リン酸八カルシウム / 抗菌剤 / リン酸カルシウム / 歯内療法 / 歯科セメント / 結晶工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、抗菌材としてAgを用いるにもかかわらず、変色しないリン酸カルシウムセメント系 覆髄材の創製を最終目的とする。歯内治療時における裏層・覆髄処置においては感染及び、これから派生する二次う蝕、感染巣の形成、口腔状態の悪化に起因する全身状態の悪化の改善は社会的な課題である。Ag本来の持つ優れた抗菌性を発揮しつつ、Agイオンの溶出に起因する変色の門問題を解決する。
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研究成果の概要 |
Agを担持したリン酸八カルシウムの調製・生物科学的評価に取り組んだ。本Ag担持リン酸八カルシウムは、優れた抗菌性を示した。また、培地中へのAgの溶出はほとんど見られなかった。このことから、本Ag担持リン酸八カルシウムの抗菌機構としては、結晶表面に結晶構造に起因して露出しているAgイオンが菌と接触することによる、接触抗菌性であることが示唆された。これにより、培地中でも溶出したAgイオンに起因する変色についてもほとんど見られなかった。さらに骨補填材として必須な、ブロック化についても取り組んだ。ブロック形状を持つOCP-Ag,Naブロックの調製に成功し、動物実験で有用性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、抗菌材としてAgを用いるにもかかわらず、変色しないリン酸カルシウム材料の創製を最終目的とし、研究を行った。歯科・整形外科において、骨再建・再生時の術後感染は深刻なリスクである。特に、骨補填材由来の感染は、深刻化しやすい。抗菌元素であるAgを骨補填材に強固に含有させることで、術後感染を予防し、かつ高い骨再生能を発揮する材料の開発を目指したものである。
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