研究課題/領域番号 |
19K19096
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大木 郷資 九州大学, 大学病院, 助教 (10803463)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 偏咀嚼 / 補綴装置 / 片側臼歯部欠損 / 第二大臼歯 / 片側臼歯部欠損患者 / インプラント治療 / インプラント固定性補綴装置 / 可徹性部分床義歯治療 / 短縮歯列 / 片側臼歯部遊離端欠損 / インプラント固定性補綴治療 / 欠損補綴治療 / 補綴設計 |
研究開始時の研究の概要 |
偏咀嚼の持続は、顎口腔系に影響を及ぼすと考えられている。私たちは、これまで偏咀嚼に着目し、片側臼歯部欠損患者に対する補綴治療が偏咀嚼を改善することを明らかにした。 Kayserらによって提唱された、遊離端欠損に対して必ずしも第2大臼歯まで補綴治療せず対応する短縮歯列は臨床的に問題ないという概念がある。一方本邦では、欠損部は全て補綴治療する考えが一般的である。しかし、第2大臼歯まで必要かどうかという根拠は不足している。 そこで、本研究は片側臼歯部遊離端欠損患者の偏咀嚼に着目し、クロスオーバー比較試験を行うことで、補綴設計(第1大臼歯まで、第2大臼歯まで)が偏咀嚼に与える影響を検討する。
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研究成果の概要 |
過度な偏咀嚼の持続は、歯の破折や顎機能障害の要因の一つと考えられている。当講座はこれまで偏咀嚼に着目し、片側臼歯部欠損患者が健常者よりも偏咀嚼を示すこと、また片側臼歯部欠損患者への補綴治療が偏咀嚼を改善することを明らかにした。 しかし、第2大臼歯までの補綴治療が必要かという根拠は不足している。そこで、本研究は片側臼歯部遊離端欠損患者の偏咀嚼に着目し、第2大臼歯までの咬合支持が偏咀嚼に与える影響を調査した。補綴治療を行った片側臼歯部欠損45名に加え、片側のみ第2大臼歯部の咬合支持が失われた対象者のデータを比較したところ、咬合支持数の差よりも習慣性咀嚼側に影響される傾向がある可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
咀嚼とは、食塊形成を行い、嚥下への前段階の重要な行為の1つである。補綴治療により、咬合接触を回復すると、食物粉砕能率が向上するとわかっている。現在咀嚼機能検査が保険診療に収載されたが、咀嚼機能全体の一側面を評価する試験にすぎない。補綴装置の機能検査として、嚥下までの一連の咀嚼機能を評価する必要がある。インプラント治療を行う上で、第二大臼歯までの咬合支持の回復を行うべきか、患者のみならず術者も悩ましいところである。そこで、偏咀嚼の評価を行い、第二大臼歯までの咬合支持の有無がどれほど差があるのかというデータは、治療方針を決める上で重要な結果と考えられる。
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