研究課題/領域番号 |
19K19097
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松崎 麻貴 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (50757987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | テーパーコネクション / インプラント / バイオメカニクス / プラットフォームスイッチング / 歯科インプラント / 3次元有限要素法 / オーラルスキャナ / 3次元有限要素法 / FEM / メカノバイオロジー |
研究開始時の研究の概要 |
インプラントの機能負荷開始後にインプラント周囲骨の吸収が起こる症例が問題となっている。その一つの対策としてインプラント体の直径よりも小さい直径のアバ ットメントを用いるプラットフォームスイッチングを行うと周囲骨の吸収を抑制することができると報告されている。しかしプラットフォームスイッチングは偶然発見された手法であるためエビデンスに乏しく、その機序について統一した見解は得られておらず、臨床的に有効に活用されているとは言いづらいのが現状である。そこで、本研究はインプラント周囲骨の吸収抑制にプラットフォームスイッチングが貢献する因子を明らかにし、臨床的により有効に取り入れるための手法を開発する。
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研究成果の概要 |
インプラント治療において予知性を下げる最大の理由としてインプラント周囲炎が挙げられる。インプラント周囲骨の吸収には生物学的な要因(細菌感染)の他に、力学的な要因、特にインプラント体への上部構造装着、スクリュー締結後に生じる骨内応力が関与していると言われている。 本研究では有限要素法(FEM)によるシミュレーションを行った。インプラントの上部構造をスクリューで締結させた時点で骨内に応力が生じていることが示された。また、骨吸収に対して有利と言われているプラットフォームスイッチングのモデルではシフト量が増えると骨内の応力が減少することが判明し、骨吸収に対して力学的に有利であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インプラント治療において問題とされる周囲骨の吸収に、インプラントへの上部構造締結後に生じる骨内応力が関与していると言われている。骨内応力を実測することは困難であるため、本研究では有限要素法(FEM)にてインプラント、スクリュー、上部構造が独立した特殊なモデルを作成し、シミュレーションを行った。スクリューによる上部構造の締結を行った際にかねてより予測されていた、プレロードと呼ばれる骨の内部応力が発生していることが観察できた。このモデルの作成は今後のインプラントにおけるバイオメカニクスにおいて有用な手段となりうると考えられる。
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