研究課題/領域番号 |
19K19124
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
皆木 祥伴 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (30755351)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 摂食嚥下リハビリテーション / 舌機能 / 顎口腔機能 / 食品工学 / 摂食嚥下障害 / スクイージング |
研究開始時の研究の概要 |
物性の異なる10種類のゼリーのスクイージングによる破砕限界を個人のスクイージング(舌による押しつぶし)能力と考え,舌圧測定システムを用いたスクイージング中の舌圧発現(以下機能時舌圧)に加え,「緊張時の舌の硬さ」,「弛緩時の舌の硬さ」および現在上市されている舌圧測定器(Oralize,JMS社)から得られる計測値(以下最大舌圧)との関係を分析することにより,摂食嚥下障害患者に対する食形態の調整にとって有用な知見を得ることを目指している.
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研究成果の概要 |
申請者は、咀嚼機能低下を認める高齢者が行う舌押しつぶし(スクイージング)という代償的な咀嚼の機能評価方法の確立を目的としてきた。 今回の計測結果より、スクイージングによって押し潰せる食品の物性は、最大舌圧と有意な相関を認めることが明らかとなった。さらに、高齢者と若年者のスクイージングの動態を比較した結果、高齢者の方が若年者と比較してスクイージング時の舌骨上筋群の筋活動量が大きいこと、舌圧発現に違いが生じることが示唆された。 これらのことより舌圧は、咀嚼機能低下を認める高齢者の食品選択の一助となること、さらにスクイージング機能を評価する際の舌圧測定、舌骨上筋群筋活動評価の有用性を示したといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢者の中には、義歯による治療が必要であるにもかかわらず、認知機能やADLの低下により、義歯を使用できない者がいる。そこで、舌押し潰し(スクイージング)のような代償的な咀嚼による食品摂取に関する基準が設定されている。しかしながら、代償的な咀嚼に関する知見は非常に少なく、摂食・嚥下障害をもつ高齢者に対して提供する食品の選択は困難である。 申請者は、舌圧とスクイージングによって押し潰せる食品の硬さとの間に相関関係があることを明らかにした。このことは、舌圧測定が摂食・嚥下障害をもつ高齢者に対しての食品提供の一助となる可能性を示したといえる。
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