研究課題/領域番号 |
19K19129
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
森 隆浩 広島大学, 病院(歯), 助教 (70760007)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 咀嚼能率 / 可撤性有床義歯 / 習慣性咀嚼側 / 咀嚼機能 / 補綴治療 / 口腔機能 / 遊離端欠損 |
研究開始時の研究の概要 |
一般的に、奥歯を複数失った患者には入れ歯あるいはインプラントによる治療法が提案される。現在、それらの治療によりどの程度咀嚼機能が回復するのか予測し、客観的に患者に説明することができていない。本研究は、治療前後の咀嚼機能の評価および患者の口腔周囲筋力を測定し分析することで、今後患者ごとに入れ歯あるいはインプラントによる治療効果の予測を説明できるよう目指すものである。
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研究成果の概要 |
可撤性有床義歯の欠損様式と咀嚼機能の非対称性および習慣性咀嚼側の関係を明らかにすることを目的とした.分析対象者は272名 (平均年齢76.5±5.3歳) で,各群における左右別の咬合力および咀嚼能率は,右側遊離端義歯群のみ有意な左右差を認めた一方で,右側遊離端義歯群は左右ともに義歯なし群と有意差を認めなかった.習慣性咀嚼側は,義歯無し群では右側が55.5 %,左側が30.5 %,どちらともいえないが14.0 %であり,その比率は義歯無し群以外全ての群と有意差を認めなかった.一方で,咬合力および咀嚼能率の右側高値群と左側高値群の習慣性咀嚼側の割合は,咬合力および咀嚼能率ともに有意差を認めた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果より,右側遊離端症例における咀嚼機能は左右差が大きいことが明らかになった.また,片側遊離端症例においては必ずしも非欠損側で咀嚼しているわけではなく,習慣性咀嚼側に欠損様式の違いが及ぼす影響は大きくない一方で,咀嚼機能の非対称性と習慣性咀嚼側は関連することが明らかになった.したがって,補綴治療による機能回復の個別化予測モデルには習慣性咀嚼側が大きく関与する可能性が示された.
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