研究課題/領域番号 |
19K19131
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高橋 良 九州大学, 歯学研究院, 助教 (60637924)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 副甲状腺関連蛋白 / オッセオインデグレーション / 副甲状腺ホルモン関連蛋白 / オッセオインテグレーション / 間葉系幹細胞 / チタンインプラント |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、PTHrPにより標識される歯小のう細胞の子孫細胞がインプラント体と周囲骨とのオッセオインテグレーションの獲得および維持に重要であるという仮説のもと、これらの細胞がオッセオインテグレーションを獲得する過程におけるその役割を解明することを目的とする。本研究は、オッセオインテグレーションのメカニズムの解明につながる基礎的な知見となるばかりでなく、これらの細胞をコントロールすることができれば、インプラント埋入後、より早期にオッセオインテグレーションを獲得するための新たな治療法の開発など幅広い臨床応用につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
歯小嚢細胞特異的にTomatoを発現するPTHrP-CreER;R26RTomatoマウスに対してタモキシフェンを歯根形成開始期に投与することで、PTHrP陽性の歯小のう細胞を可視化(PTHrP-P3細胞)する。投与5日後にPTHrP-P3細胞群を回収し細胞培養を行ったところいくつかコロニーを形成することが確認された。シングルコロニーをピックアップし継代培養を行ったところ顕著に増殖能を有するPTHrP-P3細胞群を得ることができた。 これらの細胞を各分化培地にて培養したところ自己複製能、脂肪細胞分化能、骨芽細胞分化能、軟骨細胞分化能を有する間葉系幹細胞としての性質を有することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PTHrPを発現する歯小のう細胞は主に歯根膜細胞、骨芽細胞に分化するが、成長後も長期にわたり生体内に存在し、歯周組織の維持に関与している。本研究ではPTHrPにより標識される歯小のう細胞由来の細胞が、一部間葉系細胞としての性質を保持することが明らかとなった。これらの細胞がオッセオインテグレーションの獲得や歯周組織の維持、再生に重要な役割を果たしている可能性が示唆され、今後当該研究分野においてオッセオインテグレーションの獲得や歯周組織の再生メカニズムの解明に寄与することが期待される。
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