研究課題/領域番号 |
19K19155
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 天理大学 (2023) 天理医療大学 (2022) 大阪大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
酒井 学 天理大学, 医療学部, 講師 (50643376)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 老化 / 唾液腺 / ラパマイシン / 口腔乾燥症 / 加齢 / 唾液腺障害 / mTORシグナル経路 / 唾液腺発達 / Salivary glands / Rapamycin |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、老化に伴う口腔乾燥症状(ドライマウス)を含めた多くの口腔疾患に対する新たな治療薬や治療法の研究開発を目的とする。口腔乾燥症状は有効な治療は確立されておらず、対症療法に留まっているのが現状である。そこで本研究では、近年注目が高まっており今後活発な研究がなされるであろう老化・加齢分野に着目して検討を行い、これまでの老化・加齢に伴う多くの口腔疾患に対する対症療法とは異なり、根治治療へと繋がる新たな治療薬の開発や治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
これまで抗老化作用があるラパマイシンの唾液腺に与える影響についての検討は行われていない。そこで本研究ではラパマイシンを利用した老化に伴う様々な口腔疾患に対する新たな治療薬・治療法を確立することを目的とし、唾液腺の器官培養とC57BL/6J-Aged老化マウスを使用して検討を行った。その結果、mTORシグナル経路が唾液腺の発達に重要な役割を果たすことを明らかにし、ラパマイシンがmTORC1シグナル経路を介して唾液腺の発達を調節することを明らかにした。更にはC57BL/6J-Aged老化マウスが年齢を重ねるにつれて唾液腺の炎症と飲水量を増加させ、反対にアミラーゼ活性を減少させることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①唾液腺の生育のためにmTORシグナル経路の上流ではPI3K/AKT経路、下流ではS6Kや4eBP1を介して重要な役割を果たしていた。②C57BL/6J-Aged老化マウスは年齢を重ねるにつれて唾液腺の炎症と飲水量を増加させ、反対に機能マーカーであるアクアポリン5、唾液アミラーゼ、ムスカインレセプターの発現を減少させていた。①②の結果から、抗老化作用があるラパマイシンがmTOR経路を介してマウスの老化に伴う変化を制御できる可能性を示した。
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