研究課題/領域番号 |
19K19174
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
坂下 英 明海大学, 歯学部, 客員助教 (20823181)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | メッケル軟骨 / E-FABP / セプトクラスト / マウス / E-FABP/FABP5 / 破軟骨細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨端板軟骨での軟骨吸収は破軟骨細胞の他、セプトクラストが関与する。セプトクラストは表皮型脂肪酸結合タンパク(E-FABP)を特異的に発現し、その数や突起の形態は吸収活性を反映すると考えられる。E-FABPはn-3系脂肪酸やレチノイン酸と結合するが、E-FABP陽性のセプトクラストがメッケル軟骨の発生・消失に関与するかどうか全く不明である。そこで、「メッケル軟骨の吸収・消失にセプトクラストが関与し、脂肪酸やレチノイン酸による調節機構が存在する」との仮説を立て、メッケル軟骨の吸収過程におけるセプトクラストの関与とその調節機構および既知の軟骨吸収細胞である破軟骨細胞との関連や役割分担を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、マウス胎仔を用いた免疫組織化学的研究により、1)骨端板の軟骨内骨化で未石灰化基質を吸収する表皮型脂肪酸結合蛋白(E-FABP)を発現するseptoclastがメッケル軟骨の吸収面にも出現すること、2)メッケル軟骨吸収の盛んな胎生16日(E16)・E17ではセプトクラストの数やその突起の数と長さの値は、吸収が収束するE18と比べて優位に高いこと、3)石灰化基質を吸収する破軟骨細胞と比べてより吸収面にちかい近い位置に局在すること、を明らかにした。これらの結果から、胎生期の急速なメッケル軟骨の消失に、septoclastと破軟骨細胞が役割分担により、重要な役割を果たすことが強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究結果はsakashita et al. Histochem. Cell Biol. (2022) で公表された。本研究では、近年軟骨吸収細胞と考えられているseptoclastの局在・役割をMeckel's cartilageで解析を行った。メッケル軟骨の吸収不全・遺残は顎顔面領域の発育不全を引き起こすことが報告されている。そこで、これまで ほとんど報告されていないMeckel軟骨の吸収過程におけるseptoclastの局在・役割・代謝機構を解明することで、顎変形症などの先天発育異常の原因の一因を解明することが期待できる。
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