研究課題/領域番号 |
19K19188
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
山田 峻之 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (10826829)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | osteonecrosis of the jaw / PTH / β2 Adrenergic Receptor / alkaline phosphatase / ビスホスホネート製剤関連顎骨壊死 / アドレナリンβ2アゴニスト / アルカリホスファターゼ / 顎骨壊死 / イソプロテレノール |
研究開始時の研究の概要 |
PTHが骨粗懸症治療薬として開発、使用されている。PTHは骨芽細胞数を増加させ骨形成を促進する作用を有し、PTHをBRONJの治療に用いた報告が散見される。PTHと同様のシグナル伝達経路を持つ製剤の一つにアドレナリンβ2受容体アゴニストであるイソプロテレノール(ISO)などが知られている。in vivo におけるISOやEpinephrineの間欠的投与の骨組織へ対する作用はまだ知られていない。そこで、マウス顎骨壊死モデルに対するアドレナリンβ2受容体アゴニストの間欠的投与はPTHと同様な効果が得られるかどうか、また他の骨に対してどのような効果が得られるかを検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)が顎骨壊死を改善した報告もあるが、適応制限があり、代替薬開発が望ましい。PTH同様のシグナル伝達経路を持つアドレナリンβ2受容体作動薬イソプロテレノール(ISO)も、in vitroで同様の動態を認めた。ISOとPTHが骨形成時に関与するオステオポンチン(OPN)の動態を大腿神経切除マウス(Nx)にPTH投与で検討した。 PTHはNxによる骨量減少を予防した。NxによりWnt3aやFndc5の発現抑制を認め、Wnt3a経路やOPNを介したirisin分泌などの骨量減少経路の存在を示唆した。今後はPTHがその経路を抑制するか、ISOも同様の経路かの検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2003年にビスホスホネート系製剤による有害事象で「顎骨壊死」が報告され、骨代謝に関与する様々な薬剤からも顎骨壊死が発症する報告が散見されるようになった。顎骨壊死の治療は、手術で良好な結果を認めた報告が散見されるが、顎骨壊死患者の多くが高齢者であり、手術範囲や適応基準など課題がある。ヒト副甲状腺ホルモン(PTH)が顎骨壊死を改善させた報告もあるが、使用の適応・制限のため、代替薬開発が待たれる。 本研究で骨量減少経路の存在が示唆され、今後はPTHがその経路を抑制するのか、PTH同様のシグナル伝達経路を持つイソプロテレノールも同様の効果があるかを検討することにより、新たな局面に進める可能性を示した。
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