研究課題/領域番号 |
19K19203
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
坂元 裕 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 助教 (40836748)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / リソソーム / 浸潤・転移 / リソソーム転写因子 / 口腔癌細胞 / TFEB / 転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は独自の研究から、扁平上皮癌の浸潤能と相関する転写因子TFEBを同定した。TFEBはリソソームタンパク質を制御するマスター分子として機能する。我々はin vitro の実験で、扁平上皮癌細胞においてTFEBを抑制すれば浸潤能が劇的に低下することを見出した。本研究の目的は、我々が見出したTFEBの扁平上皮癌による浸潤と転移の関与について、マウス個体を用いて明らかにする事である。そのために担癌モデルマウスや生物発光イメージング法を用いて、生体内での機能と病態の関係を解明する。本研究は不明な点が多く残されていた癌細胞の浸潤と転移を制御するTFEBに関する生体内の詳細なメカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
癌細胞が患者の生命を奪う最大の要因は浸潤と転移である。我々は独自の研究から、扁平上皮癌の浸潤能と相関する転写因子TFEBを同定した。TFEBはリソソームタンパク質を制御するマスター分子として機能する。本研究の目的は、我々が見出したTFEBの扁平上皮癌による浸潤と転移の関与について、in vitro の実験とin vivo つまりマウス個体を用いて明らかにする事である。まずin vitro の実験で、扁平上皮癌細胞においてTFEBを抑制すれば浸潤能が劇的に低下することを見出した。次にヌードマウス移植した担癌マウスモデルを作製して抗腫瘍効果を比較し、ほぼ同様の結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌細胞が患者の生命を奪う最大の要因は浸潤と転移であるが、この2つを防ぐ有効な治療法は未だない。癌細胞におけるリソソーム性プロテアーゼの分泌量と癌細胞の浸潤・転移には強い相関がある事が報告されており、リソソーム性プロテアーゼは癌細胞が周辺組織を浸潤する際に大量に分泌され、癌転移において重要な役割を果たす。従って、本研究の結果より、リソソームのマスター分子として機能するTFEBを制御すれば、癌細胞の浸潤・転移に予防、診断、治療への幅広い応用が可能である。
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