研究課題/領域番号 |
19K19206
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所) (2021-2022) 浜松医科大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
関原 和正 地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立がんセンター(臨床研究所), 臨床研究所がん生物学部, 任期付研究員 (20761662)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | SIRT6 / 口腔がん / がん幹細胞 / DNA修復 / 放射線治療抵抗性 / 潜在的致死損傷回復 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔がん治療において再発および転移を認めた場合、有効な治療がないのが現状である。その原因の一つであるがん幹細胞(CSC)の関与によつ治療抵抗性を克服するための新規治療法の開発が切望されている。潜在的致死損傷回復(PLDR)は細胞がほぼ分裂しない状況で見られる生存回復現象であるので、PLDRがCSCの治療抵抗性に関わっているのではという着想に至った。本研究では、CSCにおけるPLDR阻害が放射線で生じる修復不能なDNA 二重鎖切断(DNA-DSB)産生の分子機構を解明し、CSCの治療抵抗性への関与を明らかにするとともに、SIRT6の口腔がんにおける役割についても解析する。
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研究成果の概要 |
口腔がんにおけるSIRT6の発現と放射線感受性について調査するとともに、治療抵抗性の原因の一つとして考えられるがん幹細胞におけるSIRT6の役割を明らかにすることを目的として研究を進めた。口腔がん(OSCC)患者から採取された組織サンプルを用いた実験により、OSCC組織ではタンパク質レベルでもmRNAレベルにおいても正常組織と比較して、SIRT6の発現が有意に高いことが分かった。また、細胞株を用いた実験により、SIRT6の発現が放射線治療の効果を抑制していることが分かった。このことから、効果的な放射線治療を目指すうえで、SIRT6が治療標的になりえるのではないかということが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、SIRT6発現が放射線治療抵抗性に関わっているのではないかということが示唆された。SIRT6阻害が放射線感受性に及ぼす影響についてさらなる検討が必要ではあるが、口腔がんに対するより効果的な放射線治療戦略を考える上で、本研究がその基盤になると思われる。
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