研究課題/領域番号 |
19K19207
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 (2021-2022) 横浜市立大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
大橋 伸英 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70783752)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 口腔粘膜炎 / プロピルヒドロキシプロリン / 放射線性口腔粘膜炎 / マウス / 線維芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔粘膜炎は抗癌剤治療・放射線療法の完遂率を低下させ,QOLの低下を招く副作用の一つである。アミノ酸投与が口腔粘膜炎の治癒促進に有効であるといわれている。小腸粘膜上皮にはアミノ酸の吸収だけでなくアミノ酸が数個結合したオリゴペプチドを吸収する機構がある。オリゴペプチドは皮膚の創傷治癒を促進する可能性があることが示唆されている。 研究の目的はオリゴペプチドがに治癒促進効果があるかどうかとその至適濃度を検討することである。 口腔粘膜炎に対するオリゴペプチドの効果が示されれば,粘膜の治癒促進にかかわるアミノ酸と同時に投与することで相加的あるいは相乗的な治癒促進が見込め新規の治療法として期待される。
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研究成果の概要 |
プロピルヒドロキシプロリン(Pro-Hyp)のヒト口腔線維芽細胞(HOrF)の細胞増殖は先行研究と同様に200nmol/mLの濃度で最も増殖能が高く,至適濃度と考えられた。また,高濃度のPro-HypはHOrFの増殖を抑制することが明らかになった。血清成分は細胞増殖能に大きな影響は与えないことが分かった。化学放射線療法により誘発された口腔粘膜炎発症マウスでは毒性が強く研究の継続が困難なため,放射線照射単独での検討となった。Pro-Hyp投与により体重減少が増悪し,口腔粘膜炎の増悪傾向があった。Pro-Hypの口腔粘膜炎発症時のの投与は,口腔粘膜炎の重症化を助長する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん化学放射線療法により誘発される口腔粘膜炎に対し,ジペプチドであるプロピルヒドロキシプロリンの効果を検討した。プロピルヒドロキシプロリンはヒト口腔線維芽細胞に対し,細胞増殖の増大効果を有していたが,マウスで口腔粘膜炎を発症させると増悪させる可能性があることがわかった。
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