研究課題/領域番号 |
19K19246
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
金子 児太郎 東京医科大学, 医学部, 助教 (50826964)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 8-ニトロ-CGMP / 変形性顎関節症 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 8-ニトロ-cGMP |
研究開始時の研究の概要 |
顎関節症の中でも骨の変性を伴う変形性顎関節症の病態に一酸化窒素(NO)の関与を示唆する報告は多いが、詳細は明らかになっていない。近年、NOの下流に新規細胞内シグナル分子として8-ニトロ-cGMPが発見された。応募者は破骨細胞と骨芽細胞における8-ニトロ-cGMPの研究を行い、8-ニトロ-cGMPが骨のリモデリングを骨吸収優位にするシグナル分子である可能性を見出した。変形性顎関節症の関節局所ではNOが生成されることから、8-ニトロ-cGMPの関与の可能性が示唆される。そこで本研究では、変形性顎関節症の病態形成における8-ニトロ-cGMPの役割を解析し、変形性顎関節症の発症メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
変形性顎関節症は治療が難渋する場合も多い。変形性顎関節症の病因として、一酸化窒素(NO)の影響や炎症性サイトカインの影響が報告されている。本研究では、NOの下流シグナル分子として発見された8-ニトロ-cGMPの変形性顎関節症における役割を明らかにするため、破骨細胞、骨芽細胞おける同物質の生成および機能を解析した。破骨細胞、骨芽細胞は8-ニトロ-cGMPを生成した。内因性の8-ニトロ-cGMPは破骨細胞分化を抑制し、骨芽細胞による石灰化を抑制し、ターゲットとなるタンパク質の同定した。これらの結果、変形性顎関節症の病因に8-ニトロ-cGMPが関与していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
8-ニトロ-cGMPが骨吸収を促進し、骨形成を抑制することが示唆された。生体内での8-nitro-cGMPの生成経路、シグナル伝達様式および不活性化経路は、すでに明らかになっている。これらの結果から変形性顎関節症のみならず、他部位の変形性関節症や骨粗鬆症など骨量が減少する疾患に8-ニトロ-cGMPが関与している可能性が明らかになった。この研究を続けることにより、それらの疾患に関しての病態改善にもつながることになると思われる。
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