研究課題/領域番号 |
19K19319
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
大高 祐聖 明海大学, 歯学部, 講師 (60711067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 携帯型口内法X線撮影装置 / 放射線防護 / 放射線防護用品 / 歯科的個人識別 / 訪問診療 / 臥位用パノラマ撮影装置 / 臥位用パノラマX線装置 / 携帯型口内法撮影装置 / 個人識別 / 矩形絞り / 保持器具 / 床材 / 後方散乱線量 / 術者被曝線量低減 / 携帯型口内法X線装置 / 歯科訪問診療 / 臥位用装置 |
研究開始時の研究の概要 |
携帯型口内法X線装置の取扱いに対しては近年ガイドラインがとりまとめられており、本ガイドラインには安全利用の為の放射線防護に係る項目が挙げられている。しかし、これらの項目を遵守することによりどの程度放射線量が低減されるのかが不明であるため、各医療機関等が本ガイドラインに沿ったそれぞれの使用状況に応じた適切な放射線防護体系を構築しにくい現状となっている。そこで本研究では各項目における放射線減弱効果を解明し、総覧的にまとめて広く公表することにより、各医療機関が携帯型口内法X線装置に対する放射線防護体系を簡便に構築し、当該装置をガイドラインに沿って安全に利用できるようになることを目的としている。
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研究成果の概要 |
防護関連用品の減弱率はほぼ鉛の減弱曲線上に存在していた。これは、ほとんどの防護関連用品は公称の鉛当量に近似した減弱率を有するためと考えられた。矩形絞り単独による後方散乱線減弱効果は約1/3であり、矩形絞りに受像機保持部を併用した場合の後方散乱線減弱効果は約1/5~1/8であった。シールドと矩形絞りを併用した場合の後方散乱線減弱効果は約1/13であった。木材、PMMAでは高い散乱線量を示し、土、コンクリート板、ゴム板では中程度、ステンレス板では非常に低い値を示すことが解った。 臥位用装置では、ファントム直下から±30°に位置する計測点において最も高い散乱線量となったと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線から身体を守る鉛エプロンや鉛手袋等の防護関連用品の放射線を減弱する効果は、ほぼ公称値通りの結果であり、品質は保証されていた。歯科的身元確認業務や歯科訪問診療に使用される携帯型X線装置において、照射するX線を絞る装置を装着することにより使用者の被曝線量は約1/5~1/8に減弱され、効果的であることがわかった。さらに、装置前方に円形の放射線を減弱するシールドを併用した場合は、被曝線量を約1/13に減弱することがわかった。 御遺体を安置する材質によってX線装置の使用者の被曝線量は変化し、木材では高い線量を示し、金属では非常に低い値を示すことが解った。
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