研究課題/領域番号 |
19K19359
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
萬代 望 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 准教授 (80516956)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 医療費 / メタボリックシンドローム / 特定健康診査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、特定健診の受診状況をもとに後ろ向きコホート調査を行い、レセプト情報を活用した医療費分析により特定健診の評価を行う。傷病分析を行うことにより、各傷病に費やされた医療費を推計し、メタボリックシンドロームに該当する治療かかる医療費の比較や、どの疾病に医療費がかかっているのかの把握が可能となる。
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研究成果の概要 |
本研究は、特定健康診査受診率と医療費との関係を明らかにするため、特定健康診査・特定保健指導に関するデータ(NDB)と国民医療費のデータを対象に、国民1人当たりの医療費と特定健康診査を受けた人の割合を全国と各都道府県で比較分析した。特定健康診査を受けた人の割合は、日本全体で49.0%であり、北海道の39.3%から東京都の63.4%までの範囲であった。1人当たりの医療費と特定の健康診断を受ける人の割合との間に有意な負の相関がみられた(R = 0.553、p <0.001)。特定健康診査を受ける人の割合を増やすことは、1人当たりの医療費を減らし、都道府県の医療費支出の格差を減らすことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、1人当たりの医療費と特定健康診査受診者の割合との間に有意な負の相関がみられたため、特定健康診査を受ける人の割合を増やすことは、1人当たりの医療費を減らし、都道府県の医療費支出の格差を減らすという示唆を得ることができた。これにより、健診の受診の効果による生活習慣病発症の予防やそれに伴う医療費の削減を考察できることは、保健予防や医療政策分野の学術的意義や社会的・医療経済的意義がある。さらに、健診の受診勧奨や必要な受療を行わないままの放置者に対する保健指導対策の有用な基礎資料となりうる。
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