研究課題/領域番号 |
19K19368
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
唐牛 祐輔 関西医科大学, 医学部, 助教 (20826870)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | Grit / グリット / 非認知能力 / 学修成果 / 医学教育 / 学業達成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は医学生の学修過程におけるGritの役割を実証的に検討することを目的とする。長期の学修期間を要する医学教育では、学力のみならずやり抜く力(Grit)は重要な役割を果たすと考えられる。本研究では医学生のGritを定量的に測定し、(1)Gritが医学生の学習意欲・目標、学習行動、学業達成にどのような影響を及ぼすのかを検証する。そして(2)長期的な学修成果に対するGritの効果を検討する。さらに、(3)Gritがどのような過程で医学生の学修成果に影響を及ぼすのか、影響過程をモデル化する。医学生の学修過程に関する統合的モデルを構築し、効果的な教育支援や留年リスクの早期発見に役立てることを目指す。
|
研究成果の概要 |
医学生は高い学力を持って医学部に入学してくるにもかかわらず、入学後に学習意欲が低下し、成績不振に陥る学生は少なくない。長期的取り組みを必要とする医学部の学修では学力だけでなく、目標に対して粘り強く追及する熱意―Gritが不可欠と考えらえる。本研究は医学生のGritを定量的に測定し、長期的学修成果との関連を検討した。 一連の研究から、Gritは目標達成に関連する行動(例:予習・復習、自発的な手技練習)を促進することを通して、学修成果の達成(例:GPA、卒業試験、OSCE成績)に寄与することが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はGritを定量的に測定することで、医学生の学修過程におけるGritの役割を実証的に明らかにした。本研究から、(1)Gritは目標達成に関連する行動を促進し、非関連行動を抑制することで、将来的な目標達成に寄与するという影響過程が示された。また、(2)Gritは卒業試験などの長期的学修成果にも影響することが明らかになった。さらに、(3)医学的知識だけでなく、医学的技能・態度の修得(OSCE成績)にも寄与することが示された。 本研究の知見は医学生の学修支援に大きく貢献するものと考える。今後これらの研究知見を応用して、留年リスクの早期発見のための予測モデルの構築を目指したい。
|