研究課題/領域番号 |
19K19398
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
大松 健太郎 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (50632501)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 病院外心停止 / スマートフォン / 心肺蘇生 / AED / 死戦期呼吸 / 心停止 / 119番通報 / 拡張現実 / Augmented Reality / 救急蘇生法 / 心停止の認識 |
研究開始時の研究の概要 |
心停止の症例において、現場に居合わせた市民が心停止の徴候である「死戦期呼吸」を「呼吸がある」と判断し、心肺蘇生を躊躇あるいは必要ないと判断することがしばしば報告されている。死戦期呼吸の特徴をいかに分かりやすく市民に伝えるかが救急蘇生領域では非常に重要な課題である。 本研究では、先行研究により、集積された心停止の徴候をコンピュータグラフィックス映像により再現し、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を活用した救急蘇生シミュレータを開発する。これにより、市民の心停止認識能力を向上させるかを検証する。また、開発されたシミュレータを社会に広く展開することが本研究の最終目的である。
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研究成果の概要 |
近年急速に発達している拡張現実(augmented reality:AR)技術を用いた心停止徴候認識能力向上のためのスマートフォンアプリの開発を試みた。協力企業と共同で開発を進め、対応オペレーションシステムはiOS(Apple Inc.)とし、iPhoneまたはiPad上で使用可能とした。アプリ上に登場する傷病者は、模擬傷病者役が演じた動作をモーションキャプチャーで記録し、三次元コンピュータグラフィックス(3DCG)を制作した。死戦期呼吸時にみられる下顎の特徴的な動きに関しては実際の傷病者の映像を参考に3DCGを制作した。スマートフォン上で心肺蘇生の一連の手順が実践可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心停止の現場に居合わせた市民が死戦期呼吸を「呼吸がある」と判断し、心肺蘇生を躊躇あるいは必要ないと判断することが報告されている。また、住宅で発生した心停止の予後は極めて不良である。これらを解決する一つの手段として、スマートフォン上のアプリを用いて死戦期呼吸を評価・判断し、心肺蘇生およびAEDの使用を実践するという新たな心肺蘇生教育により、これまでに普及していなかった領域に蘇生教育を普及させることが可能となった。今後、社会実装することで病院外心停止患者の救命率向上に寄与することが期待される。
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