研究課題/領域番号 |
19K19453
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
湊屋 街子 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 客員研究員 (50733367)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | フタル酸エステル類 / 肥満傾向 / 子どもの発育 / 出生コーホート / 疫学研究 / 環境疫学 |
研究開始時の研究の概要 |
フタル酸エステル類は半減期が短く、残留性がない一方、恒常的な曝露による健康影響が 懸念される物質である。本研究では、日常的に広く使用されるフタル酸エステル類の胎児期、 および生後の曝露が子どもの発育や体格に関係しているかを検討する。具体的には妊娠中の 母の血中フタル酸エステル類濃度、生後(幼児期~学童期)の尿中フタル酸エステル類濃度 が発育の指標である体重、身長、BMI、皮下脂肪厚、体脂肪率、血圧が関係するかを前向き 出生コーホートの追跡調査として検討し、胎児期、および生後のフタル酸エステル類曝露が、 子どもの肥満に影響を及ぼすか、また男女差があるかを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、胎児期、および生後のフタル酸エステル類曝露が、子どもの肥満に影響を及ぼすか明らかにすることを目的とした。北海道スタディの参加者を対象に学校健診記録から肥満度や成長曲線の評価を実施した。小学校6年生の肥満傾向について、母体血中MiBP濃度が高いほど低下、一方で、母体血中MEHP濃度が高いほど増加した。しかし、他の学年の肥満傾向の割合とフタル酸エステル代謝物とは関連がなかった。7歳の肥満傾向と脂質代謝物の関連も認められなかった。小学6年生の肥満傾向のみで方向が一致しなかったことより、フタル酸エステル代謝物曝露と小児肥満は強くは関連しないことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学物質曝露に脆弱な妊婦や子どもを含むヒトに関して、フタル酸エステル類曝露と肥満、脂肪量の関係について十分な検討がされていない。子どもの肥満は成人肥満のリスクとなるため、経時的に子どもを追跡し、胎児期、生後のフタル酸エステル類曝露が子どもの発育や肥満と関係するかを明らかにすることが重要である。
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