研究課題/領域番号 |
19K19482
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 東京医科大学 (2023) 東京大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
石田 尚利 東京医科大学, 医学部, 准教授 (40822367)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 死後画像診断 / 死亡時画像診断 / Autopsy imaging / Postmortem imaging / Forensic radiology |
研究開始時の研究の概要 |
今日の本邦では、死亡時画像診断(Ai; Autopsy imaging)が解剖を補完する死因推定手段として死後CTを中心に施行されている。死後CTには、生前に見られなかったり、生前であれば病的と診断されたりする特異的な画像所見が存在する。死後CTの読影は生前CTとは異なる解釈・基準の確立が必要であり、未解明の臓器や病態ごとの死後CT所見を解明する。本研究は適切な死後CT読影を可能にし、死因推定での死後CTの寄与度を高めると考える。
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研究成果の概要 |
院内死亡症例を対象として、臨床経過-生前CT-死後CT-解剖所見の対比を行い、死因や病態推定に有用な死後CT所見を探索した。検討項目は、①新生児・乳幼児の死後CTの診断能、②肺陰影の死後CT所見、③腹水の死後CT所見、④肝臓の死後CT所見、⑤肺血管の死後CT所見、⑥脳脊髄液の死後CT所見、⑦消化管出血の死後CT所見(論文投稿中)に関するものであり、死後CT特有の画像評価を明らかにした。さらに、院内死亡症例の死後CT所見や死因評価に関して総括的な分析を行った。本研究の成果は死因診断の精度向上に寄与するものと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
死後画像診断の適正な施行は、死因推定の精度向上、医療の発展、犯罪の見逃し減少、医事紛争の早期解決などにつながり、社会的な恩恵が期待できる。しかし、死後画像所見の解釈や限界に関する研究は依然十分ではなく、知見のない臓器や疾患も多数存在し、適切な画像評価と死因診断のエビデンス蓄積が急務である。今回の研究では、死後CT所見と生前の病態の関連についての複数の知見を出すことができた。さらに院内死亡症例の死後CT所見を整理した。これらの結果は、重要な死因推定手段のひとつである死後CTの適切な解釈方法の一助になると考えられる。
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