研究課題/領域番号 |
19K19649
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 天使大学 |
研究代表者 |
船木 沙織 (大竹沙織) 天使大学, 看護栄養学部, 講師 (00714396)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 原爆傷害調査委員会(ABCC) / 遺伝学調査 / 助産婦 / 原爆傷害調査員会 / 原爆傷害調査委員会 / 原爆障害調査委員会(ABCC) |
研究開始時の研究の概要 |
原爆傷害調査委員会(ABCC)は、広島、長崎に原爆が投下された以後、原爆による放射線の健康影響について長期的に調査を行った米国の調査研究機関である。本研究で対象とする遺伝学調査は、ABCC設立草創期の最大の調査であり、日本人医師、看護婦、助産婦などが実施した。申請者はこれまで、遺伝学調査における医師、看護婦の活動を明らかにしてきたが、助産婦の活動については先行研究からも十分に検討されていなかった。そこで、本研究はABCCの遺伝学調査に関連する日米の公文書、遺伝学調査を実施した当事者の書簡等私的文書とABCCに協力した助産婦の面接調査を併せて分析を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究は原爆障害調査委員会が実施した遺伝学調査におけるABCCと助産婦の連携の実際、妊産褥婦と新生児およびその家族に対する活動の実際を明らかにすることを目的とした。ABCC科学者と助産婦は日常的に接触し、遺伝学調査の目的や内容について議論を重ねた。占領期においても助産婦はABCC科学者に対等な立場で提言し、調査を受ける母親や家族の気持ちを代弁する役割があったと考える。遺伝学調査は助産婦の出産報告書が必要不可欠であり、ABCC科学者は助産婦が意見を述べやすい体制づくりを心掛けていたことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はABCCの遺伝学調査における助産婦の活動という特殊な体験を研究対象としているが、その経験は今後の放射線被曝者医療における継続的な看護支援の構築に繋がる意義があると考える。また、占領期に設立されたABCCという特殊な環境の中で被爆者の看護支援を行った助産婦の体験は貴重なものであり、記録しておくべき有益なものである。
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