研究課題/領域番号 |
19K19826
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
会津 直樹 藤田医科大学, 保健衛生学部, 助教 (80780775)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 身体特異性注意 / 切断者 / 義足 / 注意 / 健常者 / 切断 / 身体化 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は「義足使用の熟達度によって義足に対する注意がどのように変化しているのか明らかにする」ことである。これが明らかになれば、義足に対する注意を通して、「義足の身体化」の間接的な指標になり、ヒトで「道具の身体化」を表すことが可能になる。対象者は、新規下肢切断者、および、義足を使用した競技者(スポーツアスリート)、切断者と比較するための健常者とする。対象者は視覚刺激検出課題を行い、義足または健常肢に対する注意を客観的に測定する。自己身体ではない義足を自己身体として脳が認識する義足の身体化メカニズムの解明は、認知神経科学の分野をさらに発展させる可能性がある。
|
研究成果の概要 |
本研究の助成によって、2つの研究論文を掲載することができました。一つ目は、脳損傷がない一側下肢の切断患者の義足に対する注意を調べた研究では、義足に対する注意が歩行能力に合わせて増加することを示しました。二つ目は、健常者を対象とした研究では、健常者の手と足の身体特異性注意は触覚能力を支持し、運動制御に密接な関係があることを示しました。自己身体には潜在的に注意が向けられており、自己身体に注意を向けることで末梢からの感覚情報を調整し、運動制御を促進することを示すことができました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、自己身体ではない義足においても、自己身体と同様に注意をむけて歩行制御するという適応的な変化が認められました。さらに、身体特異性注意は触覚能力を支持し、運動制御を促進することを示しました。リハビリテーション医療における意義は、身体特異性注意を測定することで、切断者の歩行が自立したのかどうか判断する指標の一つとなることです。学術的意義は、身体特異性注意が道具の身体化の指標の一つとなる可能性を示しました。さらに、運動能力を改善するための身体特異性注意への介入という新たな可能性を示すことができました。
|