研究課題/領域番号 |
19K19839
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | つくば国際大学 |
研究代表者 |
木村 剛英 つくば国際大学, 医療保健学部, 助教 (60636520)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
|
キーワード | 二重課題 / 理学療法 / 認知課題 / 二重課題干渉 / 近赤外線分光法 |
研究開始時の研究の概要 |
人は二つの課題を同時に行うと、それぞれの課題を単独で行った時よりも課題の成績が悪くなる。このような現象は二重課題干渉と呼ばれており、転倒や交通事故などの一因と考えられている。我々は「認知課題の反復」が二重課題干渉の抑制に有効であることをこれまでに明らかにした。しかし、なぜ認知課題が二重課題干渉を抑制するのか、そのメカニズムは明らかになっていない。 そこで、本研究では認知課題を反復することで生じる脳活動の変化量と、二重課題干渉がどの程度抑制されているのか、両者の関係性を明らかにする。本研究から認知課題の効果的な実施方法など、認知課題を反復する方法の臨床導入に向けた研究への発展が期待される。
|
研究成果の概要 |
二つの課題を同時に行うと、一方もしくは両方の課題成績が低下する。この現象は二重課題干渉と呼ばれ、転倒や交通事故の一因になると考えられている。この二重課題干渉を抑制する方法として我々は、認知課題の有用性を追求してきた。本研究では認知課題が二重課題干渉を抑制する機序として、認知課題により誘起される脳活動の変化に着目した。 研究の結果、認知課題によって生じる右背外側前頭前野の活動の変化と二重課題干渉の抑制量に関係性を見出すことができた。今後は、背外側前頭前野の活動を指標として二重課題干渉の抑制効果に優れる認知課題を追求する、発展的研究の展開を想定している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二重課題干渉が発生すると、転倒や交通事故に結びつくことが示唆されている。本研究から認知課題によって二重課題干渉が抑制される機序の一端が明らかとなった。 認知課題はパソコンがあれば、誰でもどこでも実施できる。したがって、認知課題は臨床現場へ導入しやすい高い汎用性をもつ。本研究の結果をもとに今後は、二重課題干渉の抑制効果に優れた認知課題の追求、といった研究成果の臨床還元を念頭においた研究を展開していく。本研究を足がかりとして、転倒や交通事故の予防につながる新たな介入手段の創出をめざす。
|