研究課題/領域番号 |
19K19868
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
小田 翔太 高知大学, 医学部附属病院, 理学療法士 (60795053)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 運動器疼痛 / 関節因性筋抑制 / 運動イメージ / ヒト実験的疼痛モデル / 変形性膝関節症 / 運動療法 / 関節痛 / 痛み / 筋力トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
身体に痛みがあると神経学的に運動機能が抑制を受けること(Arthrogenic muscle inhibition;AMI)が明らかになっており、痛みを有している状態ではトレーニングの効果が減弱してしまう可能性がある。しかし、未だこのAMIに対する有効な筋力トレーニング方法は構築されていないため、本研究ではAMIに対して、簡便な方法でAMIを解除する方法を構築することを目的としている。AMIに対する有効な治療法を確立することで、疼痛治療におけるリハビリテーションの発展の一助となることを期待している。
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研究成果の概要 |
足部に持続的に痛みが持続するヒト実験的疼痛モデルを作成し、痛みによる筋力抑制(Arthrogenic muscle inhibition; AMI)に対抗するリハビリテーション方法について運動神経興奮性の指標(H/M比)と筋力・筋活動を評価項目に検討した。全ての評価項目で痛みによる抑制が生じたが、足部を動かす運動イメージを行うことで改善を認めた。このアプローチは、ほとんどの運動器リハビリテーションにすぐに応用できる点で、非常に有用である。運動イメージによる長期的な効果については今後の検討課題であるが、AMIに対する新規治療戦略の手がかりになると期待している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高張食塩水をヒトの筋、腱、靭帯などに投与して作成するヒト実験的疼痛モデルは、特定の構造物由来の痛みの強さや広がり、その痛みによって二次的に生じる運動機能変化などが評価可能である。患者を対象とした臨床研究では、各患者にみられる病態の不均一性によって、純粋に痛みそのものによる影響を検証することが困難であるが、本モデルではこの問題を克服可能であり、痛みによる筋力抑制に対するアプローチを科学的に検証できたことに意義があり、場所を問わず簡便に応用できる点で、非常に有用である。運動イメージによる長期的な効果については今後の検討課題であるが、AMIに対する新規治療戦略の手がかりになると期待している。
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