研究課題/領域番号 |
19K19879
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
田代 大祐 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 助教 (90806340)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高齢者 / 排泄 / 姿勢 / 呼吸機能 / 座位 / 上肢支持 / 前傾 / 呼吸 / 安楽 / 快適 |
研究開始時の研究の概要 |
排泄動作の際,長時間の座位保持・いきみ等により呼吸器疾患患者は勿論のこと高齢者の身体的負担は大きい.また,一般的に使用される洋式便器は通常の椅子座位とは違い,背もたれがなく,立ち上がりやすさを考慮した高い座面設計であるため,座位保持は不安定であり疲労の増大が予測される.現在,排泄時の身体的負担軽減のため介護施設等ではトイレに取り付け式の前方支持手すりや介護保険にて貸与が可能な前傾姿勢補助手すりが普及し始めているが,排泄時の上肢支持姿勢が身体の負担軽減に繋がっているのかについては不明確である.本研究では上肢支持排泄姿勢時の呼吸機能測定を行うことで上肢支持姿勢の有用性を検討することを目的とする.
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研究成果の概要 |
高齢者の便秘による長時間の座位保持は呼吸状態を低下させ、身体的負担が大きくなる。近年、排便時の身体的負担を軽減するために、上肢支持前傾姿勢のとれる上肢支持手すりが広く利用できるようになったが呼吸状態の快適性への影響はまだ報告されていなかったため、本研究で検証を試みた。 その結果、上肢支持前傾姿勢は、排便時適切な前傾角度により腹部に高い自由度を提供し、上肢支持により上胸部の可動性を改善するため、高い肺気量を確保していた。さらに、安定性の向上により、快適性が得られていた。したがって、腕で支えられた前傾姿勢は、一般的な排便姿勢よりも排便に効果的であると結論付けることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、排泄姿勢における上肢支持手すりを用いた上肢支持前傾座位姿勢を呼吸機能の観点から検証しその有用性を示した。そのため高齢者へ排泄環境の調整に根拠をもって上肢支持手すりを導入し、上肢支持前傾座位の動作指導を行うことが可能となった。この結果は今後、高齢者の身体的負担を軽減し、安楽な生活行動を送ることに繋がることが期待できる。
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