研究課題/領域番号 |
19K19900
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
三浦 弘之 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (70816834)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 心臓リハビリテーション / 遠隔医療 / 心不全 / 遠隔リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では心不全入院患者が年間26万人以上に達し、医療費の増大や健康寿命の短縮など大きな社会問題になっている。心臓リハビリテーションは、患者に週1~3回の頻度で通院してもらい、運動療法・患者教育・疾患管理・カウンセリングなどを包括的に実施する治療法であり、心不全患者の再入院を防ぐ効果があることが知られている。しかし、頻回の通院が困難であるなどの要因から、実際には心不全患者のわずか7%にしか心臓リハビリテーションの継続ができていない。本研究では自宅にいながら、従来の通院型心臓リハビリテーションと同じクオリティーの心臓リハビリテーションを受けられる、革新的遠隔心臓リハビリテーションを確立する。
|
研究実績の概要 |
外来で継続して行う心臓リハビリテーションは、疾患管理も行うことができるため、運動耐容能の向上のみならず、心不全の再入院抑制のために重要である。しかしながら、頻回の通院を前提とする従来の通院型心臓リハビリテーションは高齢心不全患者には容易ではない。そこで、遠隔心臓リハビリテーションが注目されており、遠隔心臓リハビリテーションにおいていかにして疾患管理を行うかを検討する必要がある。 申請者は、昨年度までの研究で運動療法中の心拍数や換気量に注意することで、心不全増悪の有無や運動耐容能の改善の有無を推定することが可能であることを明らかにし、前向き介入研究「高齢心不全患者に対する遠隔心臓リハビリテーションの有用性の検証試験」を実施した。COVID19流行の影響などにより症例の組み込みは予定を下回る5名の組み込みにとどまった。本年度は、これらの症例について詳細な検討を行った。結果として、運動療法中の心拍数や換気量(息切れの程度)の評価は、遠隔心臓リハビリテーションにおいても、疾患管理に有用であると考えられた。また、定期的に心電図をモニタリングする機会も得られることから、心不全に関連した不整脈の早期発見にも有用と考えられた。 これまでに、様々なタイプの遠隔心臓リハビリテーションシステムが考案され、研究されてきている。心不全の疾患管理を行う必要がある場合には、運動中の心電図や自覚症状をリアルタイムにモニタリングできるシステムが重要であると考えられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
遠隔リハビリシステム更新にともなう除外基準追加やCOVID19流行の影響(運動負荷試験の制限を含む)などにより症例の組み込みに難渋した。そのため、研究期間中、選択除外基準の緩和行い、症例登録期間を延長することで、組み入れ症例数の確保を目指した。そのため、予定より前向き介入研究の進捗が遅れた。
|
今後の研究の推進方策 |
組み入れ症例が想定を下回り、予定通りの解析が困難となったため、遠隔心臓リハビリテーションの有効性、実現可能性について、個々の症例を個別に検討し、ケースシリーズ報告として報告をこなう予定であり、現在すでに投稿中である。
|