研究課題/領域番号 |
19K19933
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 徳山工業高等専門学校 (2022) 九州情報大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
橋爪 善光 徳山工業高等専門学校, 機械電気工学科, 准教授 (20779847)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 歩行 / 関節間シナジー / 転倒予防 / 加齢 / ロコモティブシンドローム |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者は遊脚中期の足先高さの1歩ごとのばらつきが大きい. 一方で若年者歩行では同時期に下肢の各関節軌道の一歩ごとのばらつきを相殺し足先高さのばらつきを抑えるような関節間の相補的連携が強く働いている. このことは, 中枢神経系は巧みに冗長な身体自由度を活用して足先位置を調整しているが, 加齢によりその調整機能が衰えている可能性を示す. 本研究では高齢者と若年者の歩行中の下肢関節軌道を計測し, 一歩ごとのばらつきの分布を解析することで, 高齢者の転倒増加の要因が単に筋力の衰えによるものなのか, それとも中枢神経系による関節間の連携機能の衰えによるものなのかを明らかにする.
|
研究成果の概要 |
本研究課題において加齢によるつまずき増加の要因と考えられている、遊脚中期における足先高さのばらつきの増加の要因が明らかになった。股関節に対する足先高さのばらつきを抑える関節間の相補的連携(関節間シナジー)は若年者群高齢者群に有意な差はなかったのにもかかわらず、床に対する足先高さのばらつきは高齢者の方が有意に大きくなっていた。したがって、加齢によるつまずき増加の要因は関節間シナジーの衰えではなく、体幹部の安定性の低下にあることを示唆した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義については歩行において股関節に対する足先高さのばらつきを抑えることは重要なポイントであることが加齢によっても衰えないことから示唆される。 また社会的意義としては、加齢によってつまずきが増えるので足先高さの制御が衰えていると思われていたが、股関節に対する足先高さのばらつきを抑える制御については加齢によって衰えていないことが明らかになった。したがって、転倒予防トレーニングについては下肢よりも体幹部の安定性を高めるトレーニングを行うことがより効果をもたらす可能性がある。
|