研究課題/領域番号 |
19K19961
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 聖泉大学 |
研究代表者 |
山越 章平 聖泉大学, 人間学部, 講師 (00837122)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 大学生アスリート / パーソナリティ / 反すう特性・省察特性 / 対人関係 / 精神的健康 / 反すう特性 / 省察特性 / パーソナリティー |
研究開始時の研究の概要 |
近年、自己に対する注意の向け方に特徴を持つ特性として、反すう特性・省察特性が注目されている。自己の否定的側面に注目しやすい反すう特性が高いアスリートは精神的健康が低下しやすく、自己を理解することに積極的に取り組む省察特性が高い者は精神的に良好な状態を維持しやすいことが明らかにされている(Yamakoshi & Tsuchiya, 2016)。これら2つの特性が精神的健康に与える影響のメカニズムについては、認知や思考といった個人内要因から検討されているが対人関係要因からは検討されていない。 本研究では、大学生アスリートを対象に、反すう特性・省察特性、対人関係、精神的健康の関連について検討する。
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研究成果の概要 |
本研究から得られた主な知見を以下に示す。1)自己に対する好奇心や興味によって自己へ注意を向けやすい「省察特性」が高い大学生アスリートは、指導者からの受容感を感じやすいことから、高い主観的幸福感を維持している、2)省察特性が高いアスリートは、指導者からの拒絶感を感じることが少ないことから、ストレス反応が増加しづらい、3)自己の脅威や喪失によって自己に注意を向けやすい「反すう特性」が高いアスリートは、指導者からの拒絶感を感じやすいことから、ストレス反応が増加しやすい、以上3点が明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義として、大学生アスリートにおける反すう特性・省察特性と精神的健康の関連のメカニズムについて、これまで検討されてこなかった対人関係に着目して検討したことが挙げられる。本研究の結果から、反すう特性と省察特性がストレス反応に与える影響は指導者からの拒絶感が媒介しており、また省察特性が主観的幸福感に与える影響は指導者からの受容感が媒介していたことが示された。以上から、反すう特性が高いアスリートおよび省察特性が低いアスリートは精神的健康の問題を抱えやすく、彼ら彼女らの精神的健康を向上させるうえでチームビルディングといった対人関係に直接介入する方法も有効である可能性が示唆された。
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