研究課題/領域番号 |
19K20034
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
渡邊 和仁 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (70733145)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 暑熱ストレス / 運動 / 循環反応 / 体温 / 暑熱環境 / 高体温 / 脱水 / 個人差 / 温熱刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
習慣的な運動による循環器疾患予防や心肺機能向上の効果には大きな個人差が存在する。その個人差がなぜ生じるのかを明らかにするためには、運動効果発現の基礎となる、運動中の循環反応の個人差に関する深い理解が不可欠である。本研究では、運動時の循環反応の個人差発生メカニズムに体温調節がどのように関与するか、また、温熱刺激が運動時の循環反応の個人差分布にどのような影響を及ぼすかを明らかにし、個人差を考慮した効果的な新運動法開発への足がかりとする。
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研究成果の概要 |
運動時の心拍出量応答の規定要因について、循環調節系と体温調節系への負担がともに高まる暑熱下長時間運動でみられる反応に着目して検討した。また、高体温時の循環動態に対する深部体温と末梢組織温度の関与についても検討した。暑熱下長時間運動時には高体温及び脱水の影響により心拍出量の減少が起こり、これは左室の機能的変化ではなく左室充満血液量や静脈還流量の減少により生じることが示された。さらに、体温上昇自体は末梢血流を促進するが、この効果には深部体温よりもその部位の組織温度変化のほうが強く関与することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、循環調節と体温調節に関する統合的検討から、暑熱下運動時の心拍出量応答には心機能ではなく血流動態に関わる因子が強く関与すること、また、深部体温よりも末梢の組織温度のほうが体温上昇に伴う血流応答に強く関係することが初めて示唆された。本研究の成果は、運動時における循環と体温の相互関係や循環応答に顕著な個人差が生じるメカニズムの解明に寄与するものであり、今後、運動の効果や安全性の向上等に応用するための基盤となる。
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