研究課題/領域番号 |
19K20054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
下門 洋文 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 講師 (50757911)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 水泳 / 運動学習 / 流体力 / 筋シナジー / 圧力 / PIV |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトが水中で泳ぐためには、流体力を操る技術が求められる。近年、流体の可視化技術が 導入され泳中のヒトの推進メカニズムが明らかになってきた。本研究ではヒトが泳げるようになる現象を捉えるために、この可視化技術を用いて未熟練者が泳技能を学習していく過程を縦断調査し、水から受ける力のメカニズムを流体力学的観点から記述する。さらに、神経系の状態変化を反映する筋シナジーを抽出し、神経適応についても追跡する。本研究は、泳げるようになる過程で起こるヒトの周りの流体の動きと神経状態の変化を同時に捉えるものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、未熟練者の泳技能習熟過程を追跡し、ヒトが泳げるになる現象を流体-神経科学的観点から記述することを目的とした。本研究により、ステレオ粒子画像流速計測法(ステレオPIV法)を用いて、フィールド環境である屋内プールでの泳者周りの流れの可視化が行える測定システムを構築することができた。この環境で測定した結果、未熟練者は非効率的な筋活動を行っているだけでなく、推進するための流体の扱いができていなかった。このことから、習熟する過程で神経適応によって動員する筋の選択的な効率化が起こり、これが足部周りの流れに反映されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまで困難であったフィールド環境での泳者周りの流れの可視化が可能となった。また、キック泳中の推力を流れの状態から推定することに初めて成功した。キック泳において、熟練者は筋を使い分けることで手足の進路と向きを巧みに変化させ、渦を利用して推進していた。 ヒトが泳技能を習熟する過程で筋発揮と流体の状態が関係していることから、習熟過程におけるフィードバックとして、手足周りの流れの情報を利用すれば、効率的な泳法指導の提案が可能となる。
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