研究課題/領域番号 |
19K20185
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
福永 祥子 長野県立大学, 健康発達学部, 助手 (90738478)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | グルコシルセラミド / 腸内細菌叢 / 大腸炎 / フェノール類 / 炎症性腸疾患 / フェノール / 経皮水分蒸散量 / 弾性 / 機能性 / 皮膚機能 |
研究開始時の研究の概要 |
グルコシルセラミド(GlcCer)は、皮膚のバリア機能を改善する機能性成分として注目されている。GlcCerは摂取後、数%が吸収されずに排泄されるといわれ、腸内での機能が期待されている。近年、ヒトの健康と腸内細菌は密接に関わっていることが明らかとなっている。また、内臓疾患の二次症状として皮膚疾患が現れることがある。本研究では、酵母由来GlcCerについて、腸内細菌の変化および皮膚機能改善効果について検討、その関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
皮膚の保湿機能への寄与が報告されているグルコシルセラミド(GlcCer)について、健常および腸炎時の腸内細菌叢と皮膚への作用、その関連について検討した。動物実験では、GlcCer投与で有意に腸炎が抑制され、皮膚バリア機能は有意な差は見られなかった。腸内細菌叢解析結果は、門レベルにおける影響は認められなかった。盲腸内容物および血清のフェノール類分析では、腸炎マウスにGlcCerを投与することでフェノール量が低値を示したものの、群間に有意差は認められなかった。今後、追加検討を行うことでGlcCerの腸内細菌によるフェノール産生への作用、腸炎との関連について明らかになる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、腸内細菌叢と様々な疾病との関連が報告されている。また、GlcCerは特定保健用食品の関与成分として登録され注目されている機能性成分である。一方、機能性食品の安全性や科学的根拠について問題となることが少なくない。本研究では、酵母由来GlcCerに着目し、腸炎抑制作用を明らかにした。また、腸内腐敗産物であるフェノールの盲腸内容物および血清中の量について、腸炎群で高値だったがGlcCerの投与により低値になった。これらの結果はGlcCerの新規機能性の重要な科学的根拠の一部である。今後、研究を重ねることで、安全で科学的根拠が明確である機能性成分としてGlcCerを利用することができると考える。
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