研究課題/領域番号 |
19K20191
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東海大学 (2020-2021) 順天堂大学 (2019) |
研究代表者 |
棗 寿喜 東海大学, 医学部, 特任助教 (90761841)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ヒストン / 骨格筋 / アセチル化 / メチル化 / 炎症 / 大腸がん / ヒストン脱アセチル化酵素 / 身体活動 |
研究開始時の研究の概要 |
我々の生体には、生活環境や食事などの環境要因によって生じるDNA塩基配列の変化を伴わない後天的なゲノム修飾による遺伝子発現調節機構(エピジェネティクス)が存在している。これまでに我々は、運動が大腸組織のエピジェネティクスを変化させることを明らかにしてきた。しかしながら、運動がエピジェネティクスを介して大腸がんを抑制しているか否かについてはこれまで明らかにされていない。従って本研究では、運動が大腸組織のエピジェネティクスによる遺伝子発現調節機構を介して大腸がん発症を抑制するという仮説について、組織および分子レベルでの検討を行う。
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研究成果の概要 |
大腸がんの発生過程において、エピジェネティクスによる遺伝子発現調節機構の重要性は広く認識されている。しかしながら、運動が大腸組織のエピジェネティックな遺伝子発現調節機構に影響を与え、大腸がん抑制に貢献しているか否かを検証した研究はこれまでに見当たらない。そこで本研究では、運動がエピジェネティクスな遺伝子発現調節機構を介して腸がんを抑制しているか明らかにすることを目的とした。その結果、運動介入によって大腸がんを抑制することができた。しかしながら、今回解析した部位においてヒストン修飾に違いは認められなかった。運動がエピジェネティクスを介して大腸がんを抑制するかについて今後さらなる解析が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大腸がんの発生数は本邦において年々増加していることから、その増加を食い止めることは喫緊の課題である。その予防のために日常的な運動が効果的であることは広く知られている。しかしながら、どのようなメカニズムを介して運動が大腸がんの抑制に寄与しているか明らかでない。本研究を遂行することで、運動を実施する重要性に対する説得力ある証拠を示すことができるだけでなく、運動の大腸がん予防メカニズムについて新たなエビデンスを提供できる。また、将来的にはエピジェネティクスをターゲットとした大腸がんを予防するため運動プログラム・栄養の摂取・予防薬の開発など大腸がん抑制に対する研究をさらに発展できる。
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