研究課題/領域番号 |
19K20250
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
太田 香 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 文部科学省卓越研究員(教授) (50713971)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 耐災害ネットワーク / UAV / LPWAN / D2D / ドローン / 省電力 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、災害発生後の電力が極端に不足する状況において、長期間持続でき、かつ安定性が高く、さらに広域で利用可能な情報通信ネットワークの構築に関する研究を行う。提案する耐災害ネットワークは三層から成り、第一層であるD2Dネットワークはユーザの携帯端末で構成され、基地局を介さずに近隣の端末間で通信を行う。第二層であるドローンなどのUAVを利用したWiFiは、UAVがD2DネットワークとLPWAN基地局との橋渡しを担う。第三層であるLPWANは省エネな長距離無線通信を可能にし、D2Dネットワークにインターネット接続を提供する。各層の長所を活かし互いに密接に連携させ、安定したネットワークを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究では、大規模停電の状況下でも安定してネットワークサービスを提供可能にするためのネットワーク基盤技術について研究した。D2Dサブネットワーク、UAVによるWi-Fi,長距離省エネ通信のLPWANの3つのレイヤーで構成される耐災害ネットワークを提案し、各レイヤーの要素技術の理論構築からテストベッド開発まで行った。研究成果をまとめた論文は、国際会議や国際的な学術論文誌であるIEEE Transactionsなどで発表したほか、UAVとモバイル端末を使用して開発したテストベッドは、自治体の協力を得て実証実験を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東日本大震災以降、産学官が一体となって耐災害という課題に取り組んできたが、2018年の胆振東部地震では、電力供給の脆弱性という重い教訓を突きつけた。本研究では、災害後の大規模かつ長期間の停電にも対応し得る耐災害ネットワークの構築を目指して取り組んだものであり、社会的意義が大きい。さらに、UAV、D2D、LPWANの3つの技術を組み合わせて耐災害システムへ導入した例はこれまでになく、その革新性が認められ研究成果は論文として多くの国際的な学術論文誌で発表されている。以上のことから、本研究で得られた成果は学術的にも社会的にも大いに意義がある。
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