研究課題/領域番号 |
19K20280
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分60090:高性能計算関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
二村 保徳 筑波大学, システム情報系, 助教 (30736210)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | グラフ解析 / 固有値解析 / グラフアルゴリズム / 固有値計算 / 並列計算 / グラフ分割 / 大規模グラフ / 数値線形代数 / 固有値解法 |
研究開始時の研究の概要 |
グラフ分割問題は科学技術計算における偏微分方程式求解や、ソーシャルネットワーク解析、並列計算の負荷バランス最適化等に広く応用されている。本研究では離散最適化問題であるグラフ分割問題を連続緩和した問題の大域的最適化に基づく連続緩和型アルゴリズムの高度化に取り組み、超大規模グラフの高速・高精度なグラフ分割を可能とする分散並列ソフトウェアを開発する。
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研究成果の概要 |
本課題では、大規模グラフのグラフ分割問題を解くための高速な並列アルゴリズムの開発を実施してきた。本研究では離散最適化問題であるグラフ分割問題を連続緩和した問題の大域的最適化に基づく連続緩和型アルゴリズムを対象とした。特筆すべき成果として測地線距離型の射影法による高速な固有空間近似手法を開発し、標準的に用いられている並列グラフ分割ソフトウェアであるmt-Metisと同等の精度・並列性能をもつこと、同時にmt-Metisにはない再現可能な並列性をもつことを示した。成果をまとめた論文がIEEE HPEC 2021に採択され、さらにOutstanding Paper Awardを受賞した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフ分割問題は、科学技術計算における偏微分方程式求解や、ソーシャルネットワーク解析、バイオインフォマティクスなど、多様な分野で応用されている。特に高性能計算分野では、タスク割当における負荷バランスと通信コストの最適化に用いられている。新たに提案したアルゴリズムは、高性能計算分野で重点的に研究されている計算カーネルが主要部となっており、それらの高性能実装を活用することで、さらなる高速化が期待できる。近年、解析結果の再現性が重要視されているが、提案法は再現可能な並列性をもつための各種応用分野での再現性保証に資する。本研究成果が波及することにより、科学技術計算や人工知能技術の高度化に寄与する。
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