研究課題/領域番号 |
19K20361
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
|
研究機関 | 大阪大学 (2022) 立命館大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
北原 大地 大阪大学, 大学院工学研究科, 特任研究員(常勤) (20802094)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | スプライン平滑化 / スプライン関数 / エッジ検出 / 超解像 / 凸最適化 / ブロックスパース信号復元 / 分位点回帰 / 最頻区間回帰 / 逆問題 / エッジ保存スプライン平滑化 / ビームフォーミング / 最適化 / 区分的に滑らかな関数 / 関数推定 / 非凸最適化 / 凸緩和 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の究極の目標は,複雑なエッジを含む高次元観測データからでも任意の点の高精度標本値を瞬時に計算する「究極の超解像アルゴリズム」の実現である.この究極の目標を目指して,まず,不連続性を許容するスプライン関数を新たに定義し,有限個のエッジを含む関数を最適化問題の解として推定する.次に,2次元以上の高次元データに対しても,エッジ保存スプライン平滑化を高速に実行可能にするため,最適化問題の解の高速計算手法を確立する.その後, 「離散パラメータの回帰分析」 や 「合成開口レーダによる地形観測」を例として,エッジ保存スプライン平滑化の応用可能性を示す.
|
研究成果の概要 |
スプライン関数は滑らかな区分的多項式であり、その柔軟性と滑らかさに関する最適性から、データの補間や平滑化といった連続関数の推定問題に広く利用されている。一方で、エッジを含む不連続な関数の推定には向かないと、従来考えられていた。本研究では、各データ点間で不連続性を適応的に許容するスプライン関数を新たに設計し、これを用いて、エッジ検出とエッジ以外の領域における平滑化を同時に行う、エッジ保存スプライン平滑化を開発した。エッジ保存スプライン平滑化は凸最適化問題として定式化され、実際に従来のスプライン平滑化や離散標本値のみを推定するアプローチと比べて、より優れた推定精度を達成できることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有限個の離散標本値のみを推定するアプローチと比べて、関数全体を推定するアプローチの利点は、関数を一度推定してしまえば、任意の点における標本値が瞬時に計算可能になることである。本研究の成果は、エッジを含む不連続な関数の推定に対しても、スプライン関数を有効に活用できることを明らかにしたものである。今後計算アルゴリズムを更に高速化できれば、従来のスプライン関数で連続関数を高速・高精度に推定するのと同様に、本研究のスプライン関数でエッジを含む関数を高速・高精度に推定できるようになり、複雑なエッジを含むデータからも任意の点の高精度標本値を与える、様々な応用で利用可能な超解像アルゴリズムの実現に繋がる。
|