研究課題/領域番号 |
19K20362
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
原田 智広 東京都立大学, システムデザイン研究科, 助教 (40755518)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 進化計算 / 並列計算 / 最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,解評価時間の差と偏りの不均一性によらずに短時間で最適解を獲得可能な並列化進化的アルゴリズム(PEA)の提案を目的とする.具体的には,解評価時間の偏りによる探索回数の差を考慮したPEAを考案するとともに,その手法を拡張し,最適化の過程で解評価時間の差と偏りの度合いに応じて適切に処理を変更することで解評価時間の不均一性によらず最適化可能なPEAを確立する.本研究では,ベンチマーク問題だけでなく,実データにもとづく交通網最適化問題を用いて従来PEAと提案PEAを比較し,解評価時間の不均一性によらず提案PEAが短時間で最適解を獲得可能であることを示す.
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研究成果の概要 |
本研究では,最適化問題に対する解法の一つである進化的アルゴリズム(EA)における効率的な並列化手法(並列EA:PEA)を確立することを目的とする.従来PEAは最適化対象の解評価時間に差や偏りのような不均一性がある場合に短い計算時間で最適解を獲得できない問題がある.この問題に対し,本研究では,解評価時間の不均一性がある場合に対処可能なPEAとして,(1)最適化時の並列計算機の同期度合いを任意に調整可能な半非同期PEA,(2)解の探索進度を考慮した選択機構を導入した非同期PEA,(3)解の先行評価により計算機利用率を向上する同期型PEAを確立した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,代表的な最適化手法である進化的アルゴリズム(EA)の計算時間削減のための効果的な並列化手法を確立した.実世界の多くの最適化問題では,解候補の評価にシミュレーションや複雑な数値計算が必要になるなど,莫大な計算時間が必要になり,かつそれぞれの解候補の評価時間は不均一である.これに対し,本研究の研究成果によって,EAの最適化性能を低下させることなく,最適化問題に要する計算時間を大幅に削減でき,製品開発やサービス提供のプロセスを大きく加速できる.
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