研究課題/領域番号 |
19K20363
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
坂田 綾香 統計数理研究所, 数理・推論研究系, 准教授 (80733071)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 階層ベイズ模型 / 確率伝搬法 / ハイパーパラメータ推定 / スパース推定 / 階層ベイズ / belief propagation / グループテスト / ベイズ推定 / モデル選択 |
研究開始時の研究の概要 |
統計的モデリングにおいては、データの特徴を記述するために統計モデルが仮定される。主観的に導入した統計モデルを、数学的に定義された規準を用いて客観的に評価することは、統計的モデリングの根幹である。本研究は、頻度論的スパース推定において整備されてきたモデリング理論をベイズ的アプローチへと展開し、両アプローチを統一的に記述するモデリング理論を構成するという目的の研究である。階層モデルを舞台に頻度論における概念とベイズ推定における概念をつなぎ合わせて、一つの枠組みの中でモデリングを記述することを目指す。
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研究成果の概要 |
本課題では、階層ベイズ模型における推定法やモデリング法についての研究を行った。特に、確率伝搬法と呼ばれるアルゴリズムを用いて、階層ベイズ模型におけるベイズ推定の方法を検討した。本研究の結果として、階層ベイズ模型におけるハイパーパラメータ推定は、従来の確率伝搬法の枠組みに、ハイパーパラメータに関してメッセージと呼ばれる条件付き確率分布を加えることで実行できることが示された。実際にグループテストと呼ばれるスパース推定問題に適用し、高い精度で推定を達成することを示した。提案手法は、計算量、精度の観点から実用的な方法であると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一般に推定問題においては、確率変数の背後にあるマクロなパラメータを事前情報として用いる場合がある。例えばスパース推定では、N次元のベクトルの中に含まれる非ゼロ要素を推定したい場合、非ゼロ要素の割合がx%であるという事前知識を用いることで、非ゼロ要素の推定を効率化する。しかし、この「x%」という値(ハイパーパラメータ)は未知の場合が多い。理論ではハイパーパラメータが既知である設定を用いることもあるが、現実的にはハイパーパラメータも同時に推定する必要がある。本研究は、このハイパーパラメータ推定に対して、計算量と精度の観点で現実的な方法を提案し、より実用的設定のもとでの推定を実現するものである。
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