研究課題/領域番号 |
19K20387
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中村 航洋 早稲田大学, 理工学術院総合研究所(理工学研究所), その他(招聘研究員) (20817275)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 顔 / 印象 / 感性情報学 / 社会的認知 / 数理モデル / 個人差 / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,対人コミュニケーションの基底をなす顔印象の知覚感性について,ヒトがどのような顔特徴から印象を読み取っているかをデータ駆動処理により数理モデル化することを目的とする。魅力や信頼,脅威などの印象を規定する顔特徴量を数理モデルとして定量化することで,顔印象を自在に操作し可視化する手法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、対人コミュニケーションの起点となる顔印象の知覚特性について、データ駆動処理計算によりモデル化することを目的としてきた。本研究では、顔の物理特徴とそれを手がかりとして知覚される様々な印象の関係を数理モデル化する実証研究に取り組んだ。具体的には、人々の顔の個性を画像解析の手法で定量化し、その特徴の組み合わせから知覚される印象(例えば、魅力、支配性など)を予測し、特定の印象を強調した顔画像を生成する技術を確立した。さらに、顔の印象の感じ方には集団で共通している部分と個人差が生じている部分があることを明らかにし、個人差の大きさを定量化する手法を確立することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顔印象は対人相互作用のさまざまな場面で、ヒトの行動と認知に影響を及ぼすことが分かっている。近年、顔や容姿の印象について人々の価値観や社会の意識が大きく変化しており、顔に対して無自覚のうちに陥るバイアスやステレオタイプ的な認知を制御するための研究への社会的要請が高まっている。本研究では、ヒトのコミュニケーションの最も身近にある「顔」とその印象に焦点を当てた学術研究により、顔印象の知覚特性の重要な側面を複数明らかにすることができた。これらの基礎的知見は、今後の学術研究の基盤となるだけでなく、実社会におけるヒトの対人行動の理解においても有益な知見であると考えている。
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