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中性子線誘発肺がんにおける融合遺伝子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19K20454
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分63020:放射線影響関連
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

鈴木 健之  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 放射線影響研究部, 研究員 (20726442)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード融合遺伝子 / 中性子線 / 肺がん / 放射線 / マウス / 放射線発がん / 二次粒子線
研究開始時の研究の概要

中性子線は、宇宙空間での被ばくの6割を占め、放射線医療の分野では二次発がんへの寄与リスクも高い線種であると考えられているが、生物学的効果比データは不足しており、疫学調査も存在しない。近年、放射線発がんは融合遺伝子がdriverとなって進展する可能性が示唆されている。我々はこれまでに大規模な放射線発がん実験を行っており、多数のマウスがんサンプルを保管している。本研究ではそのうちの肺がんサンプルのRNAシーケンス解析を行うことで、網羅的な融合遺伝子の探索と好発配列パターンを同定する。本研究の成果は宇宙飛行士のリスク評価に用いることができ、そして将来の放射線治療の質を高めることが出来ると考えられる。

研究成果の概要

我々はこれまでに様々な線種を用いた大規模マウス照射実験を行っており、この実験にて得られた肺がんサンプルを多数保管している。本研究ではこのうち自然発生した肺がんならびに、各種照射群に生じた肺がんの中でも極めて悪性度の高い肺腺癌を選別し、これらのサンプルのRNAシーケンス解析をもって融合遺伝子の探索を行った。解析の結果、照射群の腫瘍に認められる多数の融合遺伝子の候補を検出した。今後は候補の中から、実際にがん化に関わるものを選別し、融合遺伝子が発生しやすいゲノム配列パターンの特徴を明らかにしていく予定である。そして肺がんの増殖に如何に関与しているかなどの機能的特徴を捉える解析を進めていく予定である。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、放射線誘発がんのアーカイブとして整理、保存してきた線量評価が確実かつ発がん要因の明確な動物個体に生じたがんを解析することに特色がある。様々なモデル動物に誘発された腫瘍を体系的に保存したアーカイブは、世界的にも他に類を見ないものであるが、特に中性線照射実験によって得られたサンプルは、照射出来る施設の希少性からも、国内外を通して非常に貴重なものとなっている。非照射群と中性子線照射群に生じた腫瘍との比較解析により、被ばくに特異的なゲノム異常や発がんメカニズムの存在を探索できるという意味で本研究の持つ学術的意義は大きい。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2019

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 高LET放射線により生じたマウス肺がんのリスクとそのメカニズム2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木 健之, 臺野 和広, 甘崎 佳子, 森岡 孝満, 山田 裕, 柿沼 志津子
    • 学会等名
      日本宇宙生物科学会第35回大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 異なるLETの放射線に被ばくしたマウスにおける肺がんのリスクとそのメカニズム:Egfr経路の活性化と核異常の増加2021

    • 著者名/発表者名
      Kenshi Suzuki, Takamitsu Morioka, Kazuhiro Daino, Yutaka Yamada, Tatsuhiko Imaoka, Yoshiya Shimada, Shizuko Kakinuma,
    • 学会等名
      第80回 日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 炭素線誘発マウス肺がんのリスクとそのメカニズム2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木 健之, 臺野 和広, 甘崎 佳子, 山田 裕, 島田 義也, 柿沼 志津子
    • 学会等名
      第1回 日本量子医科学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Lung cancer risk in mice after low-dose-rate irradiation2021

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Kenshi, Daino Kazuhiro, Morioka Takamitsu, Kakinuma Shizuko
    • 学会等名
      第64回日本放射線影響学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 異なるLETの放射線に被ばくしたマウスにおける肺がんのリスクとそのメカニズム:Egfr経路の活性化と核異常の増加2021

    • 著者名/発表者名
      Kenshi Suzuki, Takamitsu Morioka, Kazuhiro Daino, Yutaka Yamada, Tatsuhiko Imaoka, Yoshiya Shimada, Shizuko Kakinuma,
    • 学会等名
      第80回 日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] Genomic and histopathological features of lung tumors in mice irradiated with different types of radiation2019

    • 著者名/発表者名
      Kenshi Suzuki, Shunsuke Yamazaki, Ken-ichi Iwata, Yutaka Yamada, Takamitsu Morioka, Kazuhiro Daino, Yoshiko Amasaki, Mari Ogawa, Yoshiya Shimada, Shizuko Kakinuma
    • 学会等名
      65th RRS annual meeting 2019
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [図書] Isotope News 〔No.762〕2019年4月号2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木 健之
    • 総ページ数
      2
    • 出版者
      公益社団法人 日本アイソトープ協会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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