研究課題/領域番号 |
19K20476
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
今野 大輝 東邦大学, 理学部, 講師 (40825832)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 多孔性錯体結晶 / エレクトロスプレー / フェムトリアクター / 環境浄化 / 水処理 / 金属有機構造体 / MOFs / ZIFs / 水質浄化 / 吸着除去 / 形態制御合成 / 化学工学 / 水環境浄化 / 粒径制御 |
研究開始時の研究の概要 |
エレクトロスプレーによって生じるフェムトリットルオーダーの超微小液滴を反応場とする新規合成法(フェムトリアクター法)を用いたZIFs結晶 (Zeolitic Imidazolate Frameworks) の形態制御を試み、吸着機能と光触媒機能が高度に両立されたZIFs結晶の創製を目指す。また水環境中に存在する希薄な有害汚染物質をZIFs結晶の吸着作用によって濃縮し、さらに光触媒作用によって効率的に分解することを目的とした、新しい水処理システムの設計指針を速度論的観点から確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、液中エレクトロスプレーによって生じるフェムトリットル液滴を反応場に用いた、新たな多孔性錯体結晶の合成法を提案した。得られる多孔性錯体結晶の粒子サイズが溶液濃度や印可電圧などの合成条件に影響を受けることを明らかにするとともに、これらの条件を任意に選択することで、多孔性錯体結晶の形態制御が可能であることを見出した。さらに多孔性錯体結晶の水質浄化剤としての可能性についても検討を進めてきた。例えばイミダゾレート錯体結晶は過フッ素化合物の吸着剤として、またテレフタレート錯体結晶は有機色素を分解する濃縮型光触媒として、効果的に機能することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は多孔性錯体結晶の新たな形態制御合成法を提案し、水質浄化剤としての応用を目指したものである。液中エレクトロスプレーによって発生する微小液滴を活用した本合成法は、水溶液合成であっても過剰な原料や添加剤を用いることなく、結晶サイズの低減が可能となる。今後環境負荷が小さな新規形態制御合成法を構築する上で、重要な知見を獲得することができた。さらに多孔性錯体結晶の水質浄化剤としての可能性を調査し、水中汚染物質に対する吸着剤や光触媒として機能することを明らかにすることができた。既存技術の延長線上にはない新規水質浄化プロセスの開発に向けて、多孔性錯体結晶の設計諸元を獲得することができた。
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