研究課題/領域番号 |
19K20484
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 九州大学 (2020-2021) 成蹊大学 (2019) |
研究代表者 |
大島 一真 九州大学, 工学研究院, 助教 (60734275)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 炭素繊維強化プラスチック / 有害物除去 / 熱分解リサイクル / フェノール水蒸気改質 / ペロブスカイト型酸化物 / ペロブスカイト酸化物担体 |
研究開始時の研究の概要 |
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のリサイクル促進を目的として、CFRP熱分解リサイクル中に発生するフェノール系有害物質を低温で無害化する触媒の開発を実施する。無害化には水素を生成物とする水蒸気改質を用い、高い酸化還元特性を有するペロブスカイト担体を用いた担持金属触媒の開発を通して低温化を達成する。そして酸化還元特性の評価および表面反応の解析を通して低温活性発現のメカニズムを検証する。最終的に実際のCFRP熱分解ガスを用いた触媒評価試験を実施し、CFRP熱分解ガスの無害化触媒としての実用性を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究では、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のリサイクル促進を目的として、熱分解時に発生する含酸素芳香族の除去および有価物回収について検討を行った。CFRP熱分解ガス中に含まれる重質炭化水素の軽質化にはBEA型ゼオライトが有効であり、熱分解ガスを選択的にフェノールに転換できることを見出した。そしてNi触媒にアルカリ土類金属を添加することで、フェノール転換が低温化できることを見出した。さらに熱分解リサイクル時に発生した炭素繊維の有効活用法として、炭素繊維をテンプレートに用いて中空形状を有するペロブスカイトの合成を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年需要が増大しているCFRPのリサイクルの課題である熱分解中の有害ガスの除去について、熱分解排熱を活用した触媒的除去プロセスを提案できた。車体軽量化による燃費向上を背景としてCFRP需要は年々増加しており、リサイクルにおける課題の解決方策の提案は、社会的に意義のある成果であったと考える。また使用済み炭素繊維を活用した中空状材料の合成では、その形状を活かした様々な用途が考えられ、学術的にも貢献できたと考えている。
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