研究課題/領域番号 |
19K20488
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柚原 剛 東北大学, 生命科学研究科, 学術研究員 (90772369)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 個体群存続機構 / 集団遺伝構造 / 半陸生ガニ / 遺伝的分化 / 震災復興工事 |
研究開始時の研究の概要 |
東北地方太平洋沿岸域では,一部の底生生物で地域特有の遺伝子型が報告されており,日本における沿岸生物個体群の遺伝構造を考える上で,最も重要な地域と言える.また,それら局所個体群の遺伝構造は,個体群の成立や存続を考える上でも重要である.本研究が対象とする半陸生ガニは,陸域で生活し,産卵は海域で行うため,個体群維持には陸域と海岸が連続した環境を必要とする.特に,東日本大震災後の護岸工事等で陸域と海域が分断されつつある現在,その集団遺伝構造の解明は喫緊の課題である.そこで本研究では,地域的な遺伝的分化が予測される東北沿岸域の半陸生ガニの遺伝構造より,その個体群存続機構と震災復興工事の影響を解明する.
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研究成果の概要 |
本研究では,東日本大震災後の復興事業に伴う護岸工事等で陸域と海域が分断されつつある現在,東北地方太平洋沿岸域を含めた日本列島の半陸生ガニ3種(クロベンケイガニ,アカテガニ,アシハラガニ)を対象に遺伝的な分集団化や局所集団の孤立の可能性を明らかにすることを目的した.その結果,半陸生ガニ3種の中でクロベンケイガニのみが,東北地方から房総半島にかけての太平洋沿岸地域集団と他地域集団とで遺伝子交流の制限が示唆された.このことから東北地方太平洋沿岸域の個体群維持のためには,クロベンケイガニの生息場である陸域と海域の連続性確保が必要である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本各地の沿岸域に生息しているクロベンケイガニにおいて,東北地方太平洋沿岸の地域集団の遺伝的孤立が示唆された.東日本大震災の津波被害が大きかった東北地方から房総半島にかけての太平洋沿岸では,震災後に多くの防潮堤や護岸が建設されている.したがって,これらの集団を保全するためには,陸域と海域の移動のための継続的な生息地を確保するために,防潮堤のセットバック,アンダーパスやエコロードの建設などの積極的な対策も必要であろう.
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