研究課題/領域番号 |
19K20494
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 公益財団法人地球環境戦略研究機関 (2021) 国際連合大学サステイナビリティ高等研究所 (2019-2020) |
研究代表者 |
堀 啓子 公益財団法人地球環境戦略研究機関, その他部局等, フェロー (80825787)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 社会-生態システム / シナリオ / 物語 / シナリオ分析 / 人口分布予測 / 食料需要予測 / 定量分析 / コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、人間社会と自然生態系の持続可能な関係構築への寄与を目指し、「社会と生態系の関係に関する、科学的なデータに基づく不確実な将来像は、どんな形や手法で提示・共有されれば、意思決定者によく理解されその意思決定に寄与できるのか」という問いに解を与える。本研究は、日本全国レベルの複数の社会-生態系シナリオを対象に、各シナリオにおける将来的な暮らしの変容の定量的シミュレーションと物語型コミュニケーションの適用による将来シナリオ共有手法の実践的構築を目的とする。本研究の独創性は、定量的な分析と物語型のコミュニケーションを学際的に融合させ、エビデンスベースで科学と社会の架橋と対話を実現する点である。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本全国レベルの複数の社会-生態系シナリオを対象に、各シナリオにおける将来的な暮らしの変容の定量的シミュレーションと物語型コミュニケーションの適用による将来シナリオ共有手法の実践的構築を目的とするものである。本研究は3つの研究課題;①マクロな自然資本や社会変化を定量的にダウンスケーリングした、将来的な人々の暮らしの変容シミュレーション、②シミュレーション結果の物語形式への変換とその要諦の抽出、③社会調査による本手法の理解促進および意思決定支援効果の測定、から構成され、本年度は③を執行する段階である。 前年度に作成した物語形式のシナリオの読了効果を調査するため、Web調査実施に向けた比較対象群と調査設問の設計を行った。調査回答者の半数には作成した4つの物語を、その他の回答者には物語シナリオにて描かれた将来社会像を叙述したテキストを提供することを目指し、物語シナリオにて表現した情報を損なわない形での叙述シナリオの作成に加え、物語と叙述シナリオの双方に添えるイラスト作成も行った。調査設問については、先行研究を参考に、各回答者の物語読了効果(印象鮮明性・納得性・関心向上性・自我関与性)測定尺度や、望ましいシナリオの選択とそれへの意思決定葛藤度尺度、また読了効果に影響を与える物語志向性などの個人属性尺度を拡張して設計した。比較実験に用いるテキストや調査票に関してプレテストを行い、設問のブラッシュアップを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は、物語形式のシナリオの読了効果のWeb調査を本年度中に行う予定であったが、比較対象群に提示する叙述シナリオの作成は前例がなく、想定よりこの部分に時間がかかったためWeb調査の実施と分析完了を残す形となった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、本年度に作成した物語シナリオ・叙述シナリオ・調査票を用い、Web調査と分析を執行して、物語シナリオの読了効果の解明を行い、本研究の全体をとりまとめた成果発信を行う予定である。
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