研究課題/領域番号 |
19K20495
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 中央大学 (2020-2021) 国立研究開発法人海洋研究開発機構 (2019) |
研究代表者 |
松林 順 中央大学, 理工学部, 助教 (30756052)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アイソスケープ / 回遊推定 / 炭素安定同位体比 / 放射性炭素同位体比 / 窒素安定同位体比 / サケ / カツオ / 回遊履歴 / 魚類 / 海洋 / 同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
気候変動による海洋環境の変化が予測されるなか、魚類の回遊経路を把握することは、これらの環境問題が海洋生態系に及ぼす影響を予測するうえで重要である。本研究では多元素アイソスケープを用いて簡便に魚類の回遊経路を推定する手法を確立する。アイソスケープとは、環境中における各種元素の同位体比の「地図」である。太平洋全域を対象に複数の同位体元素のアイソスケープを作成し、サケやカツオなど長距離回遊を行なう水産有用魚種の同位体比の時系列情報と比較して解析することで、長期間の回遊経路を個体レベルで復元することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、窒素安定同位体比および放射性炭素同位体比の空間分布(アイソスケープ)を用いた魚類の回遊経路追跡手法の開発を行った。窒素安定同位体比を用いた研究では、北太平洋の広域を対象としたアイソスケープを作成し、これを用いて北日本の複数河川で採捕されたサケの回遊経路推定を実施した。解析の結果、これまで知られていたサケの回遊経路を再現したのみならず、過去の調査では認識されていなかった新たな回遊域の存在を示唆する結果が得られた。放射性炭素同位体比については、アーカイブデータを集積して太平洋・大西洋・インド洋を網羅するアイソスケープの作成に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した回遊経路推定手法は、電子タグなどを用いずに魚類の回遊経路推定を可能とする。これは水産物の資源状況の把握やトレーサビリティーを改善するうえで極めて有用な手法であり、今後より簡便に分析を実施する環境を整えることで、水産資源に関する研究を大きく発展させることが期待される。
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